こんにちは、D2(@gomubo_club)です
ゴムボートを長く使っていると、オール取り付け台座がはがれてきたり、多目的台座がはがれてきたり、トランサム周りがはがれてきたり、と補修をしければいけない時があると思います。
補修にはコツがあり、コツをおさえつつ実践すれば、綺麗に強度がある補修が行えます。
この記事では、パーツはがれを上手に補修をする方法を書きたいと思います。
コンテンツ
【PVCゴムボートの修理】生地素材の違いによる注意点
作業にはラッカーシンナーを使用します。
ラッカーシンナーはPVCに使用しても生地をおかさない事を確認しておりますが、CSM/ハイパロン系は試してみていないため、ラッカーシンナーを使用すると生地を犯す可能性があります。
この記事はPVCボートの補修記事としてUPしますのでらご注意の程、宜しくお願い致します。
【PVCゴムボートの修理】補修に使う接着剤はどれが良い?
PVC補修使う接着剤ははパンドー156Aを強くおすすめします。
パンドー156Aは純正接着剤よりも安くて量が多く、そして強度も間違いありません。
ビニール系の接着剤なので用途の特殊性からか、店舗でほぼ販売されていません。あちこちと探し回るよりもネットで購入した方が無駄足になりません。
参考までにCSM/ハイパロン系用に適した接着剤も載せておきます。
こちらはゴム系素材なので適応する接着剤は多いですが、TB1501を使った方が間違いないとは思います。
CSM/ハイパロン系にはTB1501がおすすめです
【PVCゴムボートの修理】綺麗にしっかり補修する方法
補修方法は他のサイトで説明されている内容とは多少違うかもしれません。
私が失敗も経験して、最終的に辿り着いた最善の方法だと思っているやり方です。
完全オリジナルですので、ご了承ください。
オール取り付け台座、多目的台座、などの小物パーツと、トランサム周りの一部剥がれとでやり方が違うので、順に説明していきます。
小物のパーツ類を補修する場合は、剥がれた一部だけを補修するのではなく、全部はがしてしまって貼り直す事をおすすめします。
何故かというと、剥がれた一部だけに接着剤をつけて補修すると長持ちしないからです。
しかし、トランサムまわりなどの大物の場合は簡単に全部はがして貼り直すというわけにはいかない為、剥がれた部分を補修をするやり方になります。
剥がれ具合によって臨機応変に判断します。
接着は2回塗りで十分だと考えていますので2回塗りの工程で進めていきます。
【PVCゴムボートの修理】小物パーツを剥がす作業

パーツを剥がすにはラッカーシンナーを使います。
ラッカーシンナーをウエスにつけて接着面に染み込ませながら、片手でパーツを持ち上げて少しづつ剥がしていきます。
ラッカーシンナーが染み込んだウェスを素手で触ると指紋が消えてツルツルになりますのでゴム手袋をしましょう。
ラッカーシンナーは有毒なので換気のよい環境で作業して下さい。
小規模な補修程度であれば、2Lで小分け販売されているこのラッカーシンナーがちょうど良いかなと思います。
補修範囲が多数あったり今後の補修のことも考えるなら4L缶を買っておいた方がお得です。値段があまり変わらない。。。
ホームセンターで販売されている「うすめ液」等は接着剤剥がしには使えないやつもあるので注意して下さい。
他の接合面にラッカーシンナーが垂れて染み込んだ場合に放置するとその部分が、はがれてしまいますので、もし他の部分に垂れ流れた場合は乾いたウエスで素早く拭きとってください。
接着面(ボート生地・パーツ接着面)に古い接着剤あとが残っている場合は、ある程度とれるまでラッカーシンナーで綺麗に除去します。
【PVCゴムボートの修理】接着剤を塗る

接着する時はエアーを入れて膨らませた状態で貼ります(エアー圧2キロぐらいで良い)
接着予定の場所にパーツを置いて、マッキー極細などで型取りをして、ラインに沿って周囲をマスキングします。
パーツ側の外周にもマスキングをしておいた方が接着剤がつきません。
これから接着剤を塗りますが、
ヘラはなるべく大きなやつを使いスピーディーにならすのが成功のポイントです。
接着剤をハケ目のように塗れる便利なヘラもあり、このヘラで大まかに慣らして平たいヘラで伸ばすとスピーディーに慣らすことができます。

画像のように真ん中に長く接着剤を出し、ヘラで両サイドに薄く均一に広げます。
乾燥が始まるのが早いので、目安としては1分以内ぐらいでスピーディーに慣らします。
乾燥が始まってから触ると所々がダマになり凸凹になって接着力が弱くなります。
コツは、サッとならして以後はもう触らないという感じでやります。
こんな感じで慣らすのが理想
このまま乾燥させます。
気温や接着剤に厚みによって調整が必要ですが、目安としては20度の気温で5分乾燥させます。
夏の暑い時期なんかは2~3分程度で良いと思いますが、表面を手で触ってみてベタつかなければOKなので、確認してみてください。
厚塗りし過ぎると空気中の水分を吸ってしまい表面が白く濁るので、薄塗りを意識して下さい。

乾燥を待っている間にヘラの掃除をします。
ヘラに接着剤がついたままで2回目を塗ると、接着面が汚くなり失敗しますので必ずヘラは使うたびにラッカーシンナーで拭いて綺麗にしてください。
表面が乾いているかを確認して、乾いていれば同じ要領でもう一度接着剤を塗ります。
中間を乾燥させながら接着剤を畜層させるイメージです。
そして、5分~10分待ってから再度表面を触ってみて乾いているか確認します。
乾いていればパーツを接着します。
【PVCゴムボートの修理】パーツを圧着する
手で押して全面に力が加わるように圧着します。
10分程度圧着して、手を離してみて浮いてこなければOKです。
接着剤を厚塗りしすぎていたり乾燥時間をしっかりとっていなかった場合は、ここでいつまで経ってもくっつかないので、薄塗りと乾燥が大事です。
*離れようとする強い力が掛かっている等、補修の内容によっては万力やバイスプライヤー(C型クランプ)で長時間の圧着が必要な場合もあります。
接着剤の薄塗りと均一化+乾燥時間をしっかりとる。

綺麗にくっつきましたのでこのまま放置で24時間乾燥させます。
パーツの周りやはみ出た接着剤はラッカーシンナーで拭けば綺麗におちます。
【ゴムボートの修理】トランサムの部分補修

トランサム上部の丸い部分なのですが、エアーを抜くとこんな感じではがれてきてしまっています。
本当は全部はがしてしまって貼り直した方が強力に接着できるのですが、先ほども書いたように、トランサム周りは全部やり直すとなると大変な作業になるので、一部補修というやり方をします。
【ゴムボートの修理】古い接着剤の除去

ウエスにラッカーシンナーを含ませて、ヘラやマイナスドライバーなどを使って押し込み、古い接着剤を溶かして除去します
完全にツルツルの状態まで綺麗にとるのは難しいので、そこそこという感じでOKです。
除去しないままで接着すると、接着力が弱いので必ず必要な作業です。
ラッカーシンナーは現在ひっついている接着剤も序々に溶かしますので、無理に奥までぐりぐりしないように気をつけながら、はがれている部分だけを除去するようにします。
接着面がある程度綺麗になったら、周りをマスキングします。

【PVCゴムボートの修理】補修部に接着剤を塗る

こういった補修の場合は、大きなヘラは入らないので小さなヘラを使います。
接着剤をヘラにつけて、生地側とトランサム側、両面に塗ります。
やり難い場所は均一に塗れていなく厚塗りになってしまっているケースが多いので、乾燥時間を少し長めにとった方が良いです。
そして、ヘラの掃除をお忘れなく!
乾燥具合を確認しながら、表面が乾いた状態になっていれば2回目を塗ります。
2回目を塗ったら5分~10分程乾燥させて、表面を触ってみて乾いていたらエアーを入れて密着させます。
【PVCゴムボート修理】エアー注入

エアーを入れたら手でしっかり圧着します(エアー圧2キロぐらい)
乾燥時間をしっかりとっていれば、直ぐにピタっと引っ付いて浮いてきません。
浮いたりひっつけたりを繰り返してると、最終的にひっつかなくて失敗に終わりますので乾燥時間をしっかりとる事が重要なのです。
トランサム板側も少し浮いていたので上記と同じ要領で再接着しました。
こちらは、板を挟んで圧着する面積を増やしバイスプライヤーで固定します。
バイスプライヤーはこういった補修の時にめちゃ使えますので、あると何かと便利ですよ!

接着剤の完全乾燥には24時間放置します。
便利なバイスプライヤーはコチラ
いろいろなサイズがありますので用途に合ったサイズを選んでください。
【PVCゴムボートの修理】まとめ
ボート補修を強力に綺麗に成功させるポイントをまとめると以下のようになります・
●古い接着剤の除去
●接着剤をスピーディーに薄く均一にを塗る
●なるべく大きなヘラを使い、使う度にヘラを綺麗に掃除する
●適度な乾燥時間の確保
パーツの接着に慣れていないと最初苦戦するのは、スピーディーに接着剤を慣らすことかもしれません。
しかし何回かやると要領が分かるし、失敗したらラッカーシンナーで拭き取れば良いだけなので何度でもやり直しが出来ます。
愛艇を自分で修理すれば愛着もわきます。
レッツトライ!
是非、参考にしてみてくださいね。
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