ゴムボくらぶです
熊本県熊本市のやっちゃん(と)さんからトーハツ8馬力のメンテナンスのご依頼をいただきました。
ありがとうございます。
マーキュリー2馬力・トーハツ5馬力・トーハツ8馬力とステップアップに伴い継続的にお付き合いさせていただいているやっちゃん(と)さんですが、YouTubeチャンネルを運営されてますのでご紹介させていただきます。
是非ご視聴されてみてください。
YouTube:やっちゃん(と)
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)

型式:3B2
製造年月: 平成21年10月
トーハツ8馬力・2年で塩はどれくらい溜まってる!?【熊本県熊本市・やっちゃん(と)さん】

この8馬力は私が約2年前に仕上げてご購入いただいたものです。
現在、プライマリーポンプが固くならないらしい。
使ってて特に不調は無いとのことなのですが原因を調べてみましょう。

約2年前の販売時、オーバーホール済みで水路も塩が無い綺麗な状態で納品しています。
当然ヘッドボルトの固着もありません。
ヘッドを開けたらヘッドガスケットは交換となります。
シープロ系のこの型はヘッドガスケットの金額が結構しますので、2年でヘッドを開けるか開けないかはケースバイケースとなります。
今回まだヘッドは開けなくて良いかなと思いましたが、
●日頃の塩抜きのやり方で問題無いか?
●2年使って水路はどんな状態なのか?
と、水路の状態が気になるとのことなのでヘッドを開けてみることになりました。

ん?結構塩が溜まってる。

1番シリンダーまわりの水路のアップ

2番のシリンダーまわりの水路のアップ
陸上がり後に現地で塩抜きをしてて2年使用という状況での平均的な塩の蓄積量で考えるとこれは多い方です(まだ塩は固くなく柔らかい状態)
やっちゃん(と)さんの塩抜き状況をお聞きしてみると、現地で塩抜きはせず自宅に持ち帰ってからしているとのこと。
陸上がり後から塩抜きまでの時間は1~2時間は経過しているでしょうから、この間に結晶化し蓄積量が多くなります。
持って行く荷物の関係とかもあるでしょうが、陸上がり後はなるべく早めに塩抜きをするのがBESTです。

画像を見ると分かるように水路奥側は塩が溜まってません。
ヘッドまわりは温度が高いため結晶化するのが早いのです。

サーモスタットも塩が付着していますが清掃で大丈夫です。

清掃完了、動作OK

シリンダーまわりの塩清掃完了。
ヘッドボルトは再グリスアップして組付けます。

キャブレターの清掃
中は綺麗な状態でした。


プライマリーポンプが固くならない原因を調査をしていきますと、
燃料ポンプから若干圧が漏れてましたので修理しておきます。

ギヤオイルを抜いてみると見事な白濁状態でした。
半年前にギヤオイル交換したらしいので、半年でこれだけ白濁したということになります。
これは重症だ。

インペラの状態

ケースの中も綺麗に清掃します。


オーバーホール完了♪

トリムタブを磨ておきましょう。

キャブの再調整をしてOKデス。
ご利用ありがとうございました。