ゴムボくらぶです
宮崎県宮崎市のKさんからマーキュリー5馬力2ストの修理&メンテナンス依頼をいただきました。
ある日突然、エンジンを掛けようとしたらロープが引けなくなってしまっていたとのことです。
この原因は一体!?
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)
製造年月:令和3年01月
型式:394
ある日突然マーキュリー5馬力のロープが引けなくなっていた!【宮崎県宮崎市・Kさん】
さて、ロープを引っ張ってみるとガチガチで全く引っ張れません。
なるほどね。
あらかたチェックをしてみたところ、リコイルの安全装置がおかしいとかそんな単純なことではないようです。
原因はこの中に!?
水路の状態は綺麗です。
現在の塩抜きのやり方で問題ありません。
エンジン内部は錆び錆び状態です。
塩分が入って錆でシリンダーとピストンが固着しています。
流入経路は排気ポートな訳ですが、こうなる原因として海面とエンジンまでの距離や走行姿勢が関わってきます。
リアが下がって海面が近い状態で走っているとこのような塩害を受け易いです。
重量バランスの見直しやスタビライザーの装着など、改善の余地があるならば改善を行い最高速度に拘るよりも素早く滑走をさせることに重点をおいた方が得策です。
ちなみに、どの船外機でもこうなるのかと言うとそうではなく排気構造によります。
ピストンガチガチ状態です!
こりゃロープが引っ張れないはずです。
動いていた時は購入当初よりパワーが無くなっていたと言っておられましたが、ピストンリング固着で圧縮漏れしてますので納得。
シリンダーもこの通り錆び錆び
使える部品は使って交換する部品は交換します。
シリンダー、ホーニング処理
お次はこちらをやっときましょう。
ギャオイル、白濁無しでOKです。
インペラ、交換時期ですね
この部分は塩噛みし易いです。
OKです。
インペラも新しく
キャブレターはバッチリ清掃してからセッティングしますよ~
絶好調になりました♪
これでストレスフリーで走れますよ^^
ご利用ありがとうございました。