こんにちは、ゴムボくらぶ(@gomubo_club)です
福岡県北九州市・Yさんより 2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
製造年月:20年1月
型式:BZBF(BF2D6)
では、見ていきましょう
ホンダ2馬力エンジン下ろし
こういった錆びたネジ類はステンレス化されますので仕上がった時には綺麗になります。
着々とバラしていきます
20年製のD6なのでもっと錆びていると予測していましたが、そこまで使い込んではいないようです。
この頃のヘッドカバーボルトは鉄製なのでよく錆びています。
排気管のボルト緩むかなぁ~
この雰囲気は初回でやり損なったら滑って失敗するパターンですので慎重にいきます。
エンジン固定ボルトもこの通り
なかなか難航しております。
ラチェットで緩められたのは1本で3本アウトで何とか外しました。
ヘッドカバーはこの通り
アンダーケースのボルトも錆び錆びなので交換しておきましょう。
今にも折れそうなボルトたち
ネジの頭がありませんw
こういった腐食ボルトを外すのが個人ではなかなか難しいかなと思います。
タペット調整
ヘッドカバー開けついでにタペットのクリアランスをみておきます。
中古船外機はクリアランスが広くなっていることが多いのですが、このエンジンはINがやや狭めでしたので少しだけ調整しておきます。
液体ガスケットってどれくらい塗るんだろう?
と思っている方もいるかと思いますので画像は貼っときます。
塗る面をしっかり脱脂してからこのぐらい塗れば大丈夫です。
液体ガスケットはノズル付きのものが使いやすく、出したい幅に合わせてノズルをカットします。
私が使ったことがある液体ガスケットの中で市販のものだとこれがおすすめですね。
ステンレスヘッドカバー化完了
頭が無かったネジも交換
アンダーケースのボルトは錆が激しかったヤツだけ交換
クラッチ良好です
キャブレターの清掃とチャンバー交換
穴が開いてしまったチャンバー
チャンバーを固定しているボルトは別売りなのですがこれも交換しておきます。
中も酷い状ですね
こんな錆がキャブの中に入ると思うとぞっとします。
キャブ側の汚れも綺麗にしましょう!
このキャブの中を考察すると長期間キャブ内部にガソリンを入れっぱなしであったことが分かります。
少量であるほど、、
夏場は特に、、
劣化が早いです。
なるべくキャブ内のガソリンは抜いておきましょう。
こういった小さな穴にもキャブクリーナーを入れて各経路の流通を確認します。
燃料フィルターは綺麗でした。
エアーベントのパッキン交換
燃料タンク内にガソリンが入った状態でエアーベントを閉めてひっくり返すとガソリンが漏れだしました。
パッキンがダメですね。
外してみるとこの通り
キャップの内側にはスポンジが入っているんですが、スポンジもボロボロでしたので交換します。
スポンジがボロボロになるとカスが全部燃料タンク内に落ちますので劣化が見られたら即交換です。
シャーピンが抜けない
シャーピンの確認をしようと割ピンを外すもペラが外れません。
こういった場合はシャーピンがかなり曲がってペラにせっている可能性が高いです。
マイナスドライバーなどを使い傷付かないように気をつけながら少しづつ外していきます。
やはりシャーピンかなり曲がっています。
こういった場合は片側を叩いて真っすぐに修正しないと抜けません。
片側を叩いて伸ばし抜きました。
羽根が3枚とも削れて酷い状態だったので少し修正しておきます。
排気量の小さい2馬力ではこんな状態だと水の抵抗が増しスピード低下になります。
これでOKでしょう
その他の作業
スターターロープ交換
ギヤオイル交換(販売時に抜いたと思われ殆ど入っていませんでした。危ない危ない。。。
イグナイターメンテナンス
エンジンオイル交換
プラグOK
排気管のボルトも無事緩んで交換完了
試運転
【冷間始動】チョークを引いてアクセルはSTART位置にて1~2回始動
【温間始動】1回始動
【吹け上がり】良好
スロー調整・アイドリング調整
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
ホンダ2馬力(BF2DH)の定期点検【山口県防府市・Kさん】