ゴムボくらぶです
福岡県福岡市のHさんからホンダ2馬力の修理依頼をいただきました。
製造年月:2015年3月
型式:BZBF(BF2DK2)
アイドリングが不安定になる原因は!?
アイドリングが不安定という不調状態にくわえ、その他の部分もおまかせでというご依頼なので、いつものように交換した方が良い部品は交換して全てをリフレッシュしていきます。
インナーカバーを開けるとこの通り
このぐらいになると費用もそれなりに掛かりますが、どこかのタイミングでバシっとメンテナンスすることでまだまだ安心して長く使える船外機になります。
命を預ける船外機ですからね!
イグナイターもしっかりとメンテナンスしていきます。
こういった錆び具合はいかにボルトを折らないようにするかがキモです。
メス側はシリンダーなのでここの折れは避けたいところ。
定番の腐食ボルトもこの通り
一筋縄ではいきそうにありませんね!
エンジン下りましたが、排気管の取り付けボルトが1本敢え無くポキっと逝きました。
ホンダアルアルです。
コイツは修正せねばなりません。
ヘッドカバーはステンレス化してリフレッシュいたします。
おや??
何だかクラッチ周辺に異変が。。。
OH!
エンジンオイルが駄々洩れ状態になっています。
最終年式のDK2やDHはこのオイルシールからの漏れがわりと多いです。
漏れているやつはちょっとオイルシールの入りが緩いように感じますので、内側ではなく外周から漏れているような気がします。
オイルシール交換します。
クラッチケース内部もこのような状態ですがこちらは清掃で良さそうです。
こういった状態だとクラッチが滑りますので、
走っていると突然突然空ぶかしのような感じになったりします。
お決まりのタペット調整もやっときます。
ステンレスヘッドカバーに交換
クラッチシューも交換しました。
各部のネジはステンレス化
錆の酷い部品は交換してイグナイターは現物メンテナンスをしました。
エンジンケースのボルトは回すと折れる状態でしたのでこちらは無理に外すことはせず、なるべく錆が悪化しないよう処置しておきます。
プラグも交換
排気管の状態を確認するとかなり結晶がついているようで塩の結晶がボロボロと落ちてきます。
結晶によってカバー内部が膨らみ溶接が外れてしまってます。
こうなると排気管を抜くことができないためカットして抜きます。
塩がドライブシャフトにまで到達していました。
ケース内部も綺麗に清掃しておきます。
コチラ新しい排気管
ピカピカデス
左右の舵切りが異常に重たい状態でした。
これも塩害によるものですがこれは使いずらいです。
軽く動くようしっかり整備しておきました。
これはドライブシャフト側のオイルシールです。
現状、海水は侵入していませんがこのように劣化して亀裂が入っているため交換しておきます。
ペラ側も交換しておきました。
キャブレターです。
キャブ上側の4本のプラスネジで止まっているカバー
このネジは固着し易く無理をすると折れてしまいます。
折れると敢えなくキャブレター交換となります。
実はこのキャブもそのプラスネジが固着していたんですがかなり時間を掛けて無事外すことができました。
船外機は固着が多いので
せっかく緩んだネジを無駄にしない!
これが基本で、後々もメンテナンスできる状態にしておきます。
いつでも折れずに分解できる状態を維持するということが重要なのです。
内部をしっかりと清掃してパイロットジェット・チャンバーと交換しました。
こちらも酷く劣化していますので交換です。
キャブレターに限らず燃料系は全て清掃します。
その他の主な作業
●スターターロープ交換(リングも交換)
●シャーピン&ワリピン交換
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
●各部グリスアップ
排気管取付ボルト復活
オッケーデス!
試運転
【冷間始動】チョークを引いてアクセルはSTART位置びて1回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
スロー調整・アイドリング調整
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
水没でペラが回らなくなったホンダ2馬力【福岡県福岡市・Oさん】