こんにちは、ゴムボくらぶ(@gomubo_club)です
福岡県行橋市・Cさんよりホンダ2馬力の修理&メンテナンス依頼を頂きました。
製造年月:18年5月
型式:BZBF(BF2D6)
では、見ていきましょう。
ホンダ2馬力メンテナンス開始
18年製ですが綺麗ですね。
このタイプのD4やD6の初期型はエクステンションケース上部の3本の固定ボルト部分が弱く負荷や振動によって割れているものが多いのですが、幸いにもこれは大丈夫でした。
錆の進行が進んでいますがギリギリ緩むかな!?
ギリギリラチェットで無事外すことができました。
エンジン下りました。
錆の感じやアルミ部分の状態を見ると、使っていない長い期間があった船外機なのだろうと思います。
ヘッドカバーはこんな感じ
アンダーケースのボルトも交換しときましょうかね。
交換完了
ヘッドカバー開けついでにタペット調整をしておきます。
ステンレスヘッドカバー&ステンレスボルト化で綺麗になりました。
ヘッドカバーの交換には液体ガスケットを塗る必要がありますが、
これががおすすめですね↓
チャンバーが大変なことになってます。
これで海に出るのは怖い怖い。。。
キャブクリーナーで綺麗に清掃します。
キャブレターの清掃にはヤマハのヤマルーブを使っていますが強力なのでおすすめです!
キャブクリーナーで清掃したあとはパーツクリーナーで洗い流す!
これしておかないとベタベタして詰まる原因になります。
スロースクリューも外して直接噴射し経路を清掃します。
ガスケット類は全て交換
チャンバーを交換すると見違えるようになりますね。
チャンバー固定のボルトも交換しました。
燃料フィルターはだいぶ汚れが溜まってました。
これだけ汚れが付いているということは燃料タンクの内部も気になるところですね。
燃料タンクを清掃するとこれだけ汚れが出てきました。
燃料キャップは大丈夫かなぁ?
分解してみるとエアーベントのパッキンがかなり劣化しています。
これでは閉めててもガソリンが漏れますね。
本来、左の金具の中にスポンジがあるはずなんですが無くなっています。
これボロボロになって、劣化して燃料タンクの中に落ち込んでいますね。
先ほどの燃料フィルターの画像ですが恐らくこれボロボロになったスポンジです。
これでバッチリです。
Cさんが船外機を洗っても塩が落ちてくると言っておられたのですが原因はコレです。
これアンダーカウルの中にあるクラッチケースなのですがアルミが粉吹いています。
アルミの特性で長期間使っていないと表面に粉吹きます。
アルミの錆のようなものです。
何故このようなことになっているのかを推測すると、長期間保管していたものをCさんが購入し動かしだした。
するとアルミ表面に吹いていたの粉が熱や振動でボロボロと落ちてきたという流れかと思います。
出来るだけ粉を落としておきましたので、これでもう落ちてこないと思います。
きっと平成18年から交換されていないであろうスターターロープを交換しておきます。
リコイル根本側の普段見えない部分がほつれています。
危ない危ない。。。
リコイル出口のリングは錆もなくOKでした!
その他の作業
ペラに何か巻き付いてました。
シャーピンが曲がっていたので交換
スパイラルコードが劣化してデロンデロンになっていたので交換
チルトのロックが完全固着していたので復活作業
エンジンオイル交換
ギヤオイル交換
各部グリスアップ
イグナイター点検OK
プラグOK
試運転
【冷間始動】チョークを引いてアクセルはSTART位置にて1回始動
【温間始動】アクセルはアイドリング位置にて1回始動
【吹け上がり】良好
エンジンが掛からなかった原因は燃料系統の詰まりだと思います。
絶好調になりました。
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
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