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トーハツ/マーキュリー2馬力(4st)

こいつは手強い!トーハツ2馬力のシフトレバーが完全固着!さぁどうする!?【大分県由布市・Yさん】

こんにちは、ゴムボくらぶ(@gomubo_club)です

 

大分県由布市・Yさんより  2馬力の修理&メンテナンス依頼を頂きました。

 

シフトレバーの固着修理とお任せメンテナンス

年製のわりに20回程度しか使用していないという使用頻度の少ないトーハツ2馬力。

数年ぶりに使おうとしたらエンジン不調・クラッチ固着といった状況とのこと。

一度は他店にて修理をしてもらったものの、なんと出航2回で再発してしまったらしく今回遠方からお持ち込みいただきました。

クラッチ固着修理とその他の部分もお任せメンテナンスを行います。

バチッと整備して安心できるフィッシングライフを楽しみましょう!

 

製造年月:22年4月

型式:3BV(MFS2B)

 

では、見ていきましょう

 

トーハツ2馬力・クラッチ固着修理

まずはクラッチ修理から始めましょう。

過去最強レベルでガッチガチに固着しています!

思いっきり力入れると、キュッ!と微妙に動く程度です。

これは苦戦しそう

 

 

エンジンを下ろしていきます。

液体ガスケットを塗っているので、前回他のお店が下ろした時のものでしょうね。

 

シフトレバーの根本から塩が吹き出ています。

 

抜きやすい体制にしてやってみますが叩けど叩けどびくともしません。

軸はステンレスで周りのケースはアルミなので、力加減が難しいところ。

 

シフトレバーの再利用は無理な状況ですので持ち手の部分を抜き取ってやり方を変えます。

 

あれやこれやと試行錯誤して少しだけ動くようになったものの、それ以上は抜けてくれません。

 

さてどうやって抜くか?

外側にはどうしても抜けないので、シャフトを切って短くして内側に抜いてみます。

 

抜けました!

良かった~!

 

白いものはビッシリ入っていた塩の一部

トーハツのシフトレバーは軸がジャストな径の穴に入っており、Oリングの部分はきつく押し込むといったタイトさ。。。

塩が噛んでしまうと金属表面の滑りが全くなくなってしまうのが抜けない要因です。

固着を防ぐには日頃から常にグリス満タンにしておくことが重要ですね。

 

グリスニップルの追加加工

この年式はグリスニップルがついていませんので、グリスニップルを追加加工します。

 

サクッと取り付けて完了

これで注油できるようになりました。

 

グリースガンでの注油について

完成後、注油するとまずは右の穴からグリスが溢れでますが、構わず左の穴から溢れ出るまで注油してください。

左の穴までグリスが行き渡って初めてグリスアップの効果が得られます。

 

 

先日のシフトレバー修理ではこのウォーターパイプに亀裂が入っていましたがこれは大丈夫でした。

グロメットは交換しておきます。

 

あとはこれで組んでOKです。

内側からもガッツリグリスシールド

 

この極圧有機モリブデングリース(ウレアベース)は船外機にはマジおすすめです!

耐熱性もあるのでドライブシャフトスプラインにも適してますし

インペラボルトやペラ軸・ブラケット周りなど用途は広いですね。

 


400g


40g


400gグリスとグリスガンのセット

インペラ交換

交換歴は無いようなので年製的に考えて交換しておきましょう。

 

そこそこ塩噛みしていますがボルトは特に問題なく外れました。

 

ついていたインペラはこちら

 

使用回数が少ないとあって水路は綺麗ですね。

 

ネジ穴掃除をしておきます

 

新しいインペラでリフレッシュ

 

インペラボルトやドライブシャフトのスプラインにグリスを塗って組みあげます。

 

キャブレターの清掃

エンジンの調子も良くないと言っておられました。

さて、キャブレターの中はどんな状態かな!?

 

ワオッ!

チャンバーの中が大変なことになっています。

これ、古いガソリンが劣化して物質が変化したものです。

これでは当然調子悪いでしょう。

長期間使わない時は必ずチャンバーからガソリンを抜き取りましょう。

 

こういった長期保管されていた船外機の場合は特に強力なキャブクリーナーを使わないと良い効果が得られません。

私が使っている強力キャブクリーナー、ヤマハのヤマルーブはノズルが細いので奥にある小さな穴にもダイレクトに入ります。

 

内部に詰まりがあるかもしれないので念入りに清掃しておきます。

 

ジェット類も漬け置き

 

向かって左側の金属カラーがなくなっていましたが燃料タンクの下に落ちてましたので取り付けておきます。

 

 

ちょっとブレてしまってますが、、、

燃料フィルターが古いガソリンでベタベタ状態です。

ここまでくると交換した方が良いですので交換します。

 

【悲報】燃料タンクが割れている

燃料タンクが気になったのでお持ち込み時に確認したのですが、首の部分が割れていました。

トーハツ2馬力のA型~初期のB型は燃料タンク割れが多いので注意が必要です。

交換部品を注文すると強化対策品がきますが、プラなので極力燃料入れっぱなしで密封保管をしない方が良いと思います。

*燃料タンクと首周りの丸いスポンジのASSY交換

燃料タンク内はなるべくガソリンが少なくなるよう保管し、自宅に持ち帰ったら内圧を逃がすために少し(1回転程度)エアーベントを緩めておくのが良いと思います。

 

その他の作業

サーモスタットOK

スターターロープOK

シャーピンOK

アノードOK

プラグOK

イグナイタークリアランス再調整

タペット調整

エンジンオイル交換

ギヤオイル交換

各部グリスアップ

 

錆び錆びだったこの4本のボルトとロアケースの固定ボルト2本を交換しました。

錆が無くなるだけで見た目がゴロっと変わりますね!

 

真っ白の綺麗な燃料タンク

上の丸いスポンジも構成部品としてASSY交換になるので一緒に交換しています。

 

試運転

【冷間始動】チョークは引かずにRESTART位置にて2〜3回始動

【温間始動】RESTART位置にて1回始動

【検水】良好

【吹け上がり】良好

このキャブレターはやや濃い目のセッティングになっています。

なので、冷間時でもまずはチョークを引かずにアクセルRESTART位置にて始動して下さい。

 

交換した部品

ご利用ありがとうございました。

 

あちゃ〜、トーハツ2馬力のグリスニップルが折れちゃいました!【福岡県北九州市・Sさん】

ゴムボくらぶが使ってる船外機メンテナンスの必須アイテムのご紹介!

 

●おすすめの耐水グリース

一般的な耐水グリースより粘度が高く持ちが良いです。

 

●80g用のグリースガン

エンジン下の首周りなど、グリースニップルからの注油に使用します。

ジャバラの状態で入れて使えるので綺麗に使えて便利です。

上記の80gグリースで使えるのでグリースガンとセットで持っておくと便利です。

 

●液体ガスケット

自己メンテナンスをする人には必須アイテムである液体ガスケット。

乾くのに1日程度掛かりますが硬化後の密着力が強く1215がお勧めです。

オイルシールの外周塗布にも使えます。

 

●シリコングリース

ゴム製品には攻撃性が低いシリコングリースを使うのが基本です。

オイルシールの内側やOリングなどゴム製品に塗布して使います。

 

●言わずと知れたマリンスプレーの定番です!

CRE 6-66

釣行後は錆び易い箇所にシュッっと

 

●キャブレタークリーナー

キャブクリーナーは安物が洗浄能力が低くてダメです!

私が使ってみておすすめするのはYAMAHAのヤマルーブです。

洗浄効果は勿論高く、汚れで変色したジェット類など浸け置きしておくだけで綺麗な金色に戻ります。

 

●パーツクリーナー

キャブクリーナーで洗浄したあとはパーツクリーナーでキャブクリーナーを洗い流してください。

キャブクリーナーで洗浄したのみだとべたつきますので。

 

●ピンポンチ

抜けにくいシャーピンを外す時にピンポンチがあると作業がスムーズにいきます。

釣行時の携行アイテムとして小型ハンマーとピンポンチがあれば便利ですよ!

 

●小型ハンマー

小型のハンマーですがヘッドの重さがそこそこあるので打撃力も強くコンパクトでなかなか良いですよ。

 

●ギヤオイルの交換におすすめなドライバー。

軸が四角形なのがポイント!

スパナをかけて緩めたり締めたりできます。

スパナをかけると固かったネジが嘘のように回ります。

 

●ギヤオイル交換アイテム

1Lのペットボトルに取り付けて使用します。

ホースの先端に付属のアダプター(M8×1.25)を取り付けることで、ホンダ・トーハツ・マーキュリー・スズキなど、ほぼ全メーカーのドレンボルトに適合します。

チューブタイプと比べるとドレンを閉める時に落ち着いて作業ができるのでおすすめです!

 

 

今後もおすすめアイテムがあれば追記していきます!

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