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トーハツ/マーキュリー9.8馬力(2st)

シープロ9.8馬力・ヘッドボルト11本全部固着!シリンダーブロック交換か!?【千葉県佐倉市・Tさん】

ゴムボくらぶです

 

千葉県佐倉市のTさんからシープロ9.8馬力のメンテナンス依頼を頂きました。

ありがとうございます。

 

2馬力からのステップアップで中古購入されたとのこと。

人気のシープロ9.8馬力!

これから安心して使っていきたいということでオーバーホールのご依頼をいただきました。

 

おまかせ・オーバーホール

 

 

 

型式:3K9

製造年月:平成21年5月

 

シープロ9.8馬力・ヘッドボルト11本全部固着!シリンダーブロック交換か!?【千葉県佐倉市・Tさん】

まずは分解前に始動して状態を確認してみます。

わりとすんなりとエンジンは掛かりましたがパイロットウォーターの状態を見ると、

残念ながらサーモスタットが逝ってます。

 

事前にカウル内部に水漏れがあると伺っておりましたが、ヘッド下からジョロジョロと冷却水が漏れておりプールになっています。

 

プラグキャップ、上側はゴム部分が切れて何故かプラグの六角部分に被さっておりゴムが伸びきってます。

下側はゴム自体がありません。

このままでも動きますが、ゴム部分が無いと緩いので交換します。

 

前オーナーさんエンジン全体にグリスを塗りたくっておりますが、ここまでする必要はなく時間が経つとグリスは風化し効果も無くなり汚くなるだけです。

グリス塗布は要所のみでOK。

 

ロアケースからエクステンションケースにアースしているコード。

今にも切れそうです。

こういった気になる部分は全て交換します。

 

正規のチルトピンではなくボルトで代用しています。逆側はRピンで止まってます。

チルトピンとしての役目はできますが、使い勝手や見た目を考えると微妙。。。

正規の状態に交換しても千数百円程度です。

ここはもう正規の状態に戻しておきましょう。

 

さてエンジンを下ろしていきますが、エンジン固定ボルトが1本固着しています。

ここも折れたら後々やっかいですから折らずに摘出します。

 

 

問題のヘッドボルトは緩むかな!?

平成21年製

11本中半分ぐらいは固着していると予測します。

 

画像は7本外したとこですが、なんと11本全て固着しておりました。

普通に緩めたら全部折れてTHE ENDコースですね。

あの手この手で何とか7本緩めました。

残り4本は更に強烈に固着しておりますので、ここから先は必殺技を使います。

固着の原因は錆に加えかじり。

サーモスタットが逝ってると一番冷やさないといけないヘッド部分に冷却水が回らないためかじり固着を更に悪化させるのです。

この個体はサーモスタットが逝ってるため全てのボルトが固着してしまったということです。

シープロ9.8のサーモスタット問題はうやむやで使っていると重症化しますョ。

残り4本は必殺技で全部外しました!

他社さんメンテだとシリンダーブロック交換となり、その他のメンテも合わせると10万以上のコースになるでしょうね。

全国のシープロ9.8のオーナーの皆様、サーモスタット問題でモヤモヤするぐらいならゴムボくらぶに出してサクっと解決しましょう!

 

サーモスタットはこんな状態です。

スゴイ。。。

 

弁が開きっぱなしで固着していますが、塩が詰まって流通0なので閉じたままでの固着と同じ状態です。

 

ヘッドカバーの下部に穴が開いて冷却水が漏れていました。

水路の壁面となり普通こんなとこに穴が開いたりしません。

これもサーモスタットがダメになっている影響です。

現物修正します。

 

全てのネジ山のタップを立て直します。

水路の一部腐食していますが全体的に水路は塩蓄積も無く綺麗な状態です。

腐食箇所は補修します。

 

いい感じ

シリンダーの状態はOKデス♪

 

 

ヘッドボルトに適切な処理をすることで後々のサーモスタット管理が安泰になります。

 

キャブの状態は良いので清掃すればバッチリデス♪

 

インペラも当然交換。

 

舵の動きが悪かったのでニップルからグリスアップしようと思ったら。。。

 

中は完全に塩で詰まってました。

キッチリやっときましょう。

 

シープロ9.8はこのボルトを締めたり緩めたりすることで舵の重さを調整することが出来ます。

 

アクセルワイヤーが硬化して外皮が切れているので交換しときます。

 

この部品はよく錆びますね。

ロープと一緒に交換しておきます。

 

カウルのゴムが切れてましたので補修です。

 

気になったとこは全てやって組みました。

 

最後に!

この画像見て違和感を感じませんか?

下部に行くにつれて斜めに傾いています。

こんな状態になってましたが。。。

 

バッチリ真っ直ぐになりました。

 

いろいろと手を入れましたがバッチリ良好な状態になりました。

2馬力からのシープロ9.8馬力へのステップアップ!

安心していっぱい楽しんでください。

 

ご利用ありがとうございました。

ゴムボくらぶが使ってる船外機メンテナンスの必須アイテムのご紹介!

 

●おすすめの耐水グリース

一般的な耐水グリースより粘度が高く持ちが良いです。

 

●80g用のグリースガン

エンジン下の首周りなど、グリースニップルからの注油に使用します。

ジャバラの状態で入れて使えるので綺麗に使えて便利です。

上記の80gグリースで使えるのでグリースガンとセットで持っておくと便利です。

 

●液体ガスケット

自己メンテナンスをする人には必須アイテムである液体ガスケット。

乾くのに1日程度掛かりますが硬化後の密着力が強く1215がお勧めです。

オイルシールの外周塗布にも使えます。

 

●シリコングリース

ゴム製品には攻撃性が低いシリコングリースを使うのが基本です。

オイルシールの内側やOリングなどゴム製品に塗布して使います。

 

●言わずと知れたマリンスプレーの定番です!

CRE 6-66

釣行後は錆び易い箇所にシュッっと

 

●キャブレタークリーナー

キャブクリーナーは安物が洗浄能力が低くてダメです!

私が使ってみておすすめするのはYAMAHAのヤマルーブです。

洗浄効果は勿論高く、汚れで変色したジェット類など浸け置きしておくだけで綺麗な金色に戻ります。

 

●パーツクリーナー

キャブクリーナーで洗浄したあとはパーツクリーナーでキャブクリーナーを洗い流してください。

キャブクリーナーで洗浄したのみだとべたつきますので。

 

●ピンポンチ

抜けにくいシャーピンを外す時にピンポンチがあると作業がスムーズにいきます。

釣行時の携行アイテムとして小型ハンマーとピンポンチがあれば便利ですよ!

 

●小型ハンマー

小型のハンマーですがヘッドの重さがそこそこあるので打撃力も強くコンパクトでなかなか良いですよ。

 

●ギヤオイルの交換におすすめなドライバー。

軸が四角形なのがポイント!

スパナをかけて緩めたり締めたりできます。

スパナをかけると固かったネジが嘘のように回ります。

 

●ギヤオイル交換アイテム

1Lのペットボトルに取り付けて使用します。

ホースの先端に付属のアダプター(M8×1.25)を取り付けることで、ホンダ・トーハツ・マーキュリー・スズキなど、ほぼ全メーカーのドレンボルトに適合します。

チューブタイプと比べるとドレンを閉める時に落ち着いて作業ができるのでおすすめです!

 

 

今後もおすすめアイテムがあれば追記していきます!

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