ゴムボくらぶです
富山県砺波市のIさんからシープロ9.8馬力のメンテナンス依頼をいただきました。
ありがとうございます。
新品購入から7年、ほぼほぼノーメンテで使っていたらしく流石にそろそろメンテナンスをしないとヤバイだろうとのことでご入庫いただきました。
Iさんはボート釣りのYouTubeチャンネルを運営されてて私もよく見ております。
ゴムボートの他にもneo390も所有されており、艤装やFRPの修理など参考になる内容がたくさんあります。
また、アオリイカ釣りは驚愕の腕前で神掛かっております。
ティップランが苦手という方は是非技術を盗みに行ってください!
非常に見所満載なチャンネルですので興味がある方は是非ご訪問ください。
Iさんのチャンネル↓↓↓
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)
型式:3K9
製造年月: 28年1月
シープロ9.8馬力メンテナンス・ステアリングシャフトも交換します【富山県砺波市・Iさん】
ヘッドボルト固着が定番のシープロ9.8ですが、今回なんとヘッドボルトは固着しておりません。
購入1年後のまだ固着していなかった時からIさんが定期的にヘッドボルトを外してグリスアップをしていたとのことです。
なんと素晴らしい!
ヘッドボルトに固着が無いのは作業的にもかなり助かります。
ご入庫頂く前に事前にやりとりさせていただいていたのですが、ステアリングシャフトを交換するかどうかということ。
まだ錆のレベルは軽く直ぐに交換が必要というわけではありませんが、富山ー福岡と気軽にメンテナンスに出せる距離ではありませんし、気分的にもバッチリ綺麗になった方が良いので、この機会に交換しておくことになりました。
さて、エンジンを下ろしていきますがこのボルトも固着要注意ボルトです。
折れたら悲惨な後処理が待ってますので慎重に外します。
クランクケースヘッド周辺は塩害を受け易いです。
ドライブシャフトハウジング上部
塩で鍾乳洞のようになってます。
海で使ってれば確実に塩が蓄積されていき、長年そのままだとアルミを腐食させます。
ヘッドカバーの中はこんな感じです。
水路詰まり無くいい感じです。
一部、腐食があるので補修します。
サーモスタット逝ってます。
塩の盛り上がりによって弁が開いたままの状態ですね。
閉じたままよりは良いですが、エンジン温度を適正に保つことで燃焼室のカーボン蓄積を最小限に抑えたり、温度上昇によってピストンを膨張させシリンダーとのクリアランスを適正に保つためにサーモスタットはきちんと開閉しないといけません。
排気カバーのボルト
ここまで順調に外れましたが上2本は固着です。
固着していたボルト
このボルトも固着要注意ボルト
完全固着ではないものの2本ともかなりヤバイ状態です。
このボルトは無理をすると折れ易いため慎重~~~に外しました。
ステアリングシャフト取り外し完了
パイプ部分はスチール製なのですが、改良されてステンレス製になることを願う。
各可動部のメンテナンスをします。
グリスニップルの取り付け部分
塩で詰まってたり古いグリスがカピカピになってたりしますので、こういった部分も綺麗にしておきます。
ピストン・リングと良好です。
固着し易い全てのねじ山を整地後に組付けます。
ヘッドボルトにはWako’sのスレッドコンパウンドを塗布します。
ボルトはステンレスへと変更
クランクケースヘッドの塩を落としてみたらボコボコ状態なので交換
過去にパイプ部分から朽ち落ちてたのがありました。
進角テーブルのグリスを入れ替えて組みます。
エンジン完成!
ビューティフル!
お次はインペラいきますよ~
このエンジンはエギング時期に使っていなかったとのことでしたが
7年間未交換なので流石に状態良くないですね。
2箇所切れアリ
このまま使ってたらヤバいとこでした。
オッケーデス
トリムタブのボルトがガチガチに固着してました。
このボルトの固着も多いですね。
折れたら悲惨な末路が。。。
キャブも綺麗にしときます。
み、水が。。。
燃料タンクや携行缶を要チェックですね。
ドライブシャフトハウジングの塩清掃完了です。
少し表面がボコボコしてますが大丈夫です。
ロープ&錆びた金具も交換しました。
圧縮10.5でバリバリデッセ♪
サーモスタット正常に動作するようになりましたので、真下に出る検水の変化で開閉が確認できます。
綺麗になりましたね!
完璧デス!
お土産ありがとうございました^^
これでまたじゃんじゃんアオリ釣っちゃってください♪
ご利用ありがとうございました。
シープロ9.8馬力・やはりヘッドボルトの固着はありまする【愛知県一宮市・Oさん】