ゴムボくらぶです
兵庫県神戸市のIさんからシープロ9.8馬力のメンテナンスのご依頼をいただきました。
ありがとうございます。
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)

型式:3K9
製造年月: 平成12年7月
シープロ9,8馬力・一体なんだこの不調は~!?【兵庫県神戸市・Iさん】

カウルのゴムがビロ~ンと切れてます。
これで使うのは気になり過ぎますw
貼っつけときましょう。

ギヤを入れたらエンストするのでキャブの清掃をしたところ、更に調子が悪くなってしまいお手上げといった状況で送っていただきました。

2年ぐらい前かな?私が中古販売している個体です。
ヘッドボルトの固着はありませんがボルトの頭が錆びてますので今回ステンレスに変更しましょう。

そして、プラグコードが上下逆についてます。

ハンドル軸の取り付け部分が緩んでますので締めておきましょう。

まずはキャブ清掃をします。
キャブを清掃してエンジン始動してみると、なんとめちゃくちゃ調子が悪い!
一体なにこの症状!?
1気筒死んでるような絶不調ぶり。
1:プラグに燃料は来てる(燃料供給過多でオーバーフローのような症状だがオーバーフローはしていない)
2:火飛んでる。
3:圧縮正常。
う~む、通常あり得ない症状なんだが。。。

いろいろと調べていくと原因は燃料ポンプの中にあるという結論に。
経路の確認をすると。。。
あれ?これおかしいぞ。
これじゃあ燃料が行かないはずだが。
しかし、何故か燃料は流れててチャンバーの中にはガソリンが無いのにエンジンが掛かるという摩訶不思議な状況w
本来、ダイヤフラムAとダイヤフラムBが組まれていないとけない状態なのですが、ダイヤフラムAが2箇所入っています。

そして、良く見ると間違えて組まれてる方のダイヤフラムAに小さな穴が開いてます。
この穴を通って本来空気が通る通路に燃料が流れ込み、チャンバーに溜まらずにダイレクトにエンジン内部に供給されていたという状況でした。
Iさんに、燃料ポンプの中身を組み替えましたか?と聞いてみると、
組み替えました!
と。。。
キャブ清掃をしただけだと思っていたので、触った箇所は最初にお伝え頂いていた方が原因解明がスムーズに進みます。
まさかこんな原因だったとは。

お次は駆動系をしましょう。
インペラの交換をしておきます。
ギヤオイル交換したとのことですので今回こちらでは交換しません。

時系列の作業ではありませんが、フラッシングアタッチメントを取り付けるボルトが固着しているとのことなので解除しました。
このボルトが塩噛み固着すると解除はそれなりに大変です。

ラインの巻き込みありません。

アノード、結構減っているので交換しておきます。

ヘッドボルトのステンレス化完了。

カウルのビロンビロンゴムも良くなりました。

原因究明に苦労しましたがw
無事絶好調になりました♪
では、ご利用ありがとうございました。
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