ゴムボくらぶです。
東京都小笠原村のKさんからシープロ8馬力のメンテナンスのご依頼をいただきました。
ありがとうございます。
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)
型式:3B2
製造年月:平成26年4月
シープロ8馬力をフルオーバーホール致します!【東京都小笠原村・Kさん】
なんと、東京都本土から1000kmほど沖にある離島からご依頼をいただきました。
そんな遠い所から当ゴムボくらぶを選んで頂いたことに感謝致します!
今回、フルオーバーホールをご希望されてますので各所を新品時のようにリセットします。
また、フルオーバーホール時にしか出来ない手入れも施します。
平成26年製は対策前のヘッドガスケットが入ってますのでボルトの固着があるでしょう。
まずはロアケースを下ろしますがシフトロッドの接続箇所が固着しています。
この型でアルアルなケースです。
無理をするとロッドや金物が変形しますので適切な方法で固着を外していきます。
ようやくエンジンが下りました。
ヘッドボルトは11本全部固着しています。
こういった場合ヘッドを開けるのに丸一日掛かるということも珍しくありません。
臨機応変な引き出しが必要になります。
シリンダーブロック下部の水路、塩がほぼ無くアルミも非常に良い状態です。
ようやくヘッド開きました。
シリンダーまわりの水路も腐食無く良好な状態です。
シープロ系はシリンダーブロックの水路腐食の状態が最も重要な部分です。
外したヘッドボルトの一部。
サーモスタットは固着してました。
取り付けるサーモスタットは固着し難いよう改良されたタイプになります。
ピストン、クランクまわりのチェック。
圧縮抜けがあります。
ピストンリング及び溝がクリーンであることが大事で、カーボンが蓄積するとリングの張力を失い圧縮漏れという状態になっていきます。
他の部分も完了。
シリンダーまわりの水路も綺麗になりました。
組む前の下準備がなかなか大変です。
現行のメタルガスケットとサーモスタット。
電装系のメンテナンスも完了。
クランクシールの交換。
D/Sハウジングやアンダーケースも塩害を受けやすい箇所の一つですが、共に良好な状態です。
綺麗に清掃しました。
インペラ、変形もあり経年劣化しています。
この年製はまだオーリングがシングルタイプなんですよね。
ここはやはりダブルの方が安心です。
ダブルタイプに変更。
塩抜きアタッチメントを取り付ける部分。
固着してましたので普段は使ってないんだと思いますが、固着解除して使わなくても固着しないようにしておきました。
オイルシール交換しときましょう。
交換完了。
P/S側のオイルシールは外すのなかなか固いです。
OK。
キャブレターの清掃。
燃料ポンプのオーバーホールもしておきます。
燃料ホースやシリンダーブロックのホースなどのホース類が硬化してますので交換しておきます。
エンジン側の燃料コネクター。
経年劣化してますので交換します。
リコイルスターターASSY交換(新品↑)
何回か引っ張ってるとリールが滑ることがありました。
一部アルミが腐食していた箇所もあり、ロープがけば立つといった状態でしたのでASSY交換しました。
軽快な吹け上がりが堪りません。
バッチリ仕上がりました。
ご利用ありがとうございました。

