ゴムボくらぶです
福岡県北九州市のMさんからホンダ2馬力のメンテナンス依頼をいただきました。
ご友人からホンダ2馬力を購入されたとのことです。
これから使っていくにあたり最初にメンテナンスをということでご入庫いただきました。
保管状態があまり良くなかったと気にされていましたが、しっかりとメンテンナンスをすることでリセットされますからご安心ください。
あと、オイル漏れも聞いていますのでこのあたりも注意して見ていきましょう。
製造年月:2020年07月
型式:BAAC(BF2DH)
ホンダ2馬力のメンテナンス
2020年製と新しいので錆びは所々程度ですが、使用後に洗っていなかったようで全体的に塩の付着が多いです。
今のうちならまだ清掃すれば元に戻りますので各部の塩を洗い落としながら作業を進めていきます。
OH!!
激戦でナブラを追い回した勲章かな!?
だいぶ飛沫を浴びているようです。
この年製はステンレスヘッドカバーなので錆びてはいませんがこんなに塩が付いていますね。
この年製になると元々錆び易かったネジがだいぶステンレス製に変更されていますが遮熱版のネジは鉄なので錆びてしまいます。
ここのネジもステンレスにしてくれ、ホンダさん。。。
塩も落として男前になりました!
さて、気になったのがブローバイホース。
上が付いていたブローバイホースで下が新品です。
エアークリーナー側がしっかりと奥まで刺さっていなくてホースが途中で潰れて取り付いていました。
下ろしたエンジンを少し傾けるとドボドボとエンジンオイルが出てきましたが通常よりも出る量が多いです。
ブローバイガスの一部はキャブに吸い込まれて再利用を行い、吸い込まれなかったガスはハンドルと反対側のカウル下にオイルが垂れてきます。
なので少しぐらいオイルが垂れるのは正常なことなんです。
しかし、今回の状況を見ると溜まっていたブローバイガスの量が明らかに多いです。
ホースが潰れた状態になっていたため、ブローバイガスの排出がスムーズに行われず溜まっオイルがタイミングでドバドバと垂れ落ちていたのではないかと思います。
その他にオイル漏れになっている箇所はありませんでした。
ブローバイホースを交換して正常な状態で取り付けします。
個人でキャブレターを取り外し再取り付けする際にブローバイホースを綺麗に刺していないというパターンはよくあるのですが恐らく新品時から外していないと思われ、新品時からこの状態だったのだろうか。。。
謎です。
数か月間燃料を入れっぱなしだったとのことなので、燃料タンクやキャブレター内にあるガソリンは全て廃棄します。
燃料系は全て清掃します。
クラッチ系良好
ロア回り、排気管などのチェック
結構錆びていますがこのぐらいの錆なら落とせます。
錆落としをしたからといって使用において変化などは体感はできませんし錆びていても現状問題無く使うこともできます。
海で使えばまた錆びますし、こういった金にならないことをやっている業者さんは殆どいないでしょう。
しかし、私はお金を掛けてメンテナンスに出してくれているお客さんの船外機が少しでも良い状態になるように、長持ちするようにという気持ちで全力でバックしたいという想いがあるのです。
価格以上の内容を!ということを信念にやっています。
エクステンションケース内部もジャバジャバと洗います。
カウル内部も塩の付着が多いので清掃しながら組み上げていきます。
その他の作業
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
●プラグ交換
●シャーピン曲がっていたので交換しました。
●各部グリスアップ
折角の新しい船外機がこのような錆が出ていることで見た目が下がります。
錆が無くなるとグッとクォリティーが上がります!
各部のネジはステンレス化
試運転
【冷間始動】チョークを引いて2回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
オークションで購入したホンダ2馬力が大変な状態でした【山口県山口市・Kさん】