こんにちは、ゴムボくらぶ(@gomubo_club)です
山口県山陽小野田市・Kさんよりホンダ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
購入して3年ということで現状不調はないが、来シーズンに向けてそろそろメンテナンスをしておこうということです。
型式:BAAC(BF2DH)
製造年月:2017年02月
エンジン下ろし
自家塗装されたカウル。
鮮やかなカラーですね。
キャブの取り付けボルトは鉄製でこのように錆びてしまうため、ステンレスに交換します。
エンジンを下ろしました。
現状、ヘッドカバーに錆びは出てませんでしたが今のうちにステンレスヘッドカバーに交換しておきます。
遮熱板のボルトは鉄なのでステンレスに交換。
ステンレスネッドカバーに変更して黒からシルバーに変わりました。
DHからヘッドカバーのボルトはステンレスになっており、これはこのまま使用して問題ありません。
エンジン本体のアンダーカバーのボルトも錆び易いのですが、このボルトはちょっと特殊で元の径が太くなっているセンター出しになっているボルト。
安易に交換するわけにはいかなにので、ここは耐水グリスを塗っておきます。
クラッチ関係、問題なく良好です。
キャブレターオーバーホール
キャブレターガスケットセットを使ってオーバーホールします。
ガスケット類は全て交換。
ジェット類、ノズル、本体と一通りキャブクリーナー・パーツクリーナーを使って清掃します。
チャンバードレンのねじ山をナメてしまったらしく取り外し不能になっています。
こういった場合はチャンバーセットでの交換となります。
チャンバーセットで交換するとドレンボルトがステンレス製になるので、こういった利点もあります。
燃料フィルター、ほぼ汚れていませんでしたので燃料管理が良いのだと思います。
清掃して組付け。
イグナイターの点検
イグナイターの電極面が錆びていましたので、ちょっと手を入れておきます。
イグナイターとフライホイルとの隙間は常に適切に保っておく必要があるため、このように表面の錆が浮き上がってしまうと始動不良やエンジン停止の原因となってしまいます。
錆を落として防錆塗料で処理しました。
フライホイルとのクリアランスを再調整します。
ハンドルブッシュ交換
左が古いブッシュで右が新品のブッシュ
ハンドルの遊びが少し大きいようでしたので、ブッシュを交換しておきます。
ブッシュがへたる原因の一つとして油分の付着があるのですが、この位置はエンジンオイルを抜く際にドレンを開けるとオイルが掛かってしまうんですよね。
極力、船外機を傾けたりしながらブッシュに掛からないようにオイルを抜くとへたり憎くなります。
スターターロープ交換
スターターロープ交換しました。
ホンダはリコイル出口のリングが錆び易いですが、定期的にロープを交換しておけばロープ自体に染み込んでいる油分で錆を防止することができます。
エンジン組付け
DHのマフラーボルトはステンレスになってはいるのですが、過去熱による固着で折れたことがあるため、より固着し難い表面処理されている市販のステンレスボルトに交換しておきます。
プラグをお持ち込み頂いていたので、この機会に交換しておきます。
この黄色丸のネジ類は全てステンレスに交換しました。
これからはスターターロープの固定ナットと燃料タンクの固定ナットもステンレス化が可能になりましたので、ご希望によって対応していきたいと思います。
その他の作業
●シャーピン&割りピン交換(シャフトグリスアップ)
●エンジンオイル交換(ドレンパッキン交換)
●ギヤオイル交換(ドレンガスケット交換2枚)
●ドライブシャフトスプライングリスアップ
●アノード磨き
試運転
【冷間始動】チョークを引いてアクセルはSTART位置にて2回始動
【温間始動】アクセルはアイソリング位置にて1回始動
【吹け上がり】良好
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
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