ゴムボくらぶです
山口県山口市Kさんからホンダ2馬力の修理及びお任せメンテナンスのご依頼を頂きました。
ありがとうございます。
先日オークションで購入したというホンダ2馬力
オイル漏れ・エンジンが吹け上がらないという記載はあったものの、実物を取りに行ってみるとボルト腐食など予想以上の状態の悪さに唖然としたとのことです。
物を見ずに購入するオークションやフリマサイトでの購入は、こういったリスクはつきもので状態によっては修理に多大なお金が掛かり新品以上の金額にということにもなり得ます。
中古船外機の購入には十部ご注意を。
では、見ていきましょう

製造年月:25年4月
型式:BZBF(BF2DK2)
エンジンが吹け上がらない原因は一体!?

エンジンオイルがかなり漏れています。
これはヘッドカバーからだと予測はつきますが。。。
取り敢えず状況を把握するため分解前にオイルを入れてエンジンを掛けてみます。
すると、何とかエンジンは掛かるものの全く吹け上がらずアイドリングではエンストします。
なるほど。
出品者さんが記載していた通りの症状ですね。
実はこのホンダは私もウォッチリストに入れてましたので内容は知っています。
で、この状態だとまず疑うのはキャブレターですよね。
キャブレター及び燃料系をクリーンにして再度エンジンを掛けてみます。
がしかし、全く変わらず。。。
考えられそうなことは全て試しましたが改善されずなので、あとはエンジ内部に問題があるとしか考えられません。
エンジン下ろしましょう。





う~む
これは、かなり状態が悪いですね。
出品者さんはこのエンジンを購入しましたが修理を諦めて、他の船外機を購入しこの船外機をオークションに出品した経緯があるようです。
なるほどね。

ボルト全滅
外すのになかなか難儀しました。

何とか4本とも外せました。

写真は不調原因を探る際に別の中古のキャブプレートに付け替えています。

オイル駄々洩れ
25年製のわりには痛みが激しいのでかなり使い込んでいるのでしょうね。

クランクを回してみたところここで異常を発見しました。
吸入→圧縮→爆発→排気という一連の工程をする際にバルブのリフト量が明らかにおかしい。
バルブが殆ど下がりません。
キャブレターが正常で吹け上がらないということはエンジンが混合気を吸入しようとしていないということになります。
では、バルブをリフトさせているのはなにか?
というとカムシャフトです。
これはカムシャフトに原因がありますね。

上のプラスチックのギヤ部品がカムシャフトです。
ホンダはカムシャフトがプラスチックなんですよね。
こういった部分でも軽量化しているんでしょうがカムシャフトは金属の方が良いなぁ。

ハイ
カム山、ほぼ無くなっています。
プラスチックなので使用頻度に応じて擦り減るのは勿論ありますが、これはそれに加えオイル漏れもしていましたので恐らくエンジンオイルが足りずこのような状態になったんだと思います。
ピストンやシリンダーは問題なし。
オークションやフリマサイトなどで、「圧縮ありますか?」という質問をよく見かけますが
このような状態であっても圧縮もあるし一応エンジンも掛かるのです。
圧縮さえあれば簡単に直るだろうと思いがちですが、このようなケースもありますのでお見知りおきを。

カムシャフト及びその他のプラ製品も交換しました。

クランクシールの上下も交換しておきます。

私は船外機のオイルシールには外周に液体ガスケットを塗って取り付けています。
このクランクシールは嵌りが緩く外周から漏れ易いので絶対塗っておいた方が良いです。

オイルシールにはスリーボンドのTB1215がおすすめ!

バシっと良くなりました。

綺麗!

アンダーカウルの中も汚れまくってましたので綺麗に清掃しました。
キャブレターの清掃

キャブレターも大変なことになっていました。

これで良くエンジン掛かったなと思える汚れ具合

燃料系はキャブレター以外も全て清掃します。

内部をくまなく清掃します。
パイロットジェットのOリングが何故かついていませんでした。
前々オーナーさんが分解して無くしてしまったのでしょうね。

ヤマルーブで念入りにやっときます。

汚れて変色したジェット類もヤマルーブで浸け置きしておくと綺麗な金色に戻ります。

フロートバルブ交換しておきます。
その他の作業

塩の固着が凄そうだなと思いましたが、排気管抜けたので良かったです。

塩の清掃

綺麗になりました。

ペラ側オイルシール交換。

ロアケース前側のボルトが塩噛みで緩めることができませんでしたのでドライブシャフト側は未交換です。
このボルトは無理に緩めると確実に折れます。
折れるとロアケース交換です。
ギヤオイル白濁の症状はありませんので現状ボルト折ってロアケースを交換してまでする必要は無いと判断しました。
それでなくてもメンテナンス費用だいぶ掛かってますから。。。
必要に迫られた時にしましょう。

オイル窓の内部も汚れてます。
良く目にするであろう部分で、これから使っていくのにこれでは気分も良くないです。

やっときました。

イグナイターは現物メンテナンス

シャーピン強烈に曲がってます。
交換

ペラも写真のように傷だらけでしたので可能な限り修正しておきました。

スターターロープ&リング交換。
グリップはKさんのご希望でどでかグリップを取り付けました。

予備ホルダーが無かったので取り付けました。

リューションコードもデロデロに伸びきってましたので交換
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
試運転

【冷間始動】チョークを引いてアクセルはSTART位置にて2回で始動
【温間始動】アイドリング位置にて1回で始動
【吹け上がり】良好
パイロット調整・アイドリング調整



交換した部品

ご利用ありがとうございました。
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