こんにちは、ゴムボくらぶ(@gomubo_club)です
福岡県福岡市・Nさんよりホンダ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
製造年月:2015年1月
型式:BZBF(BF2DK2)
まずコレッ!
過去に倒してしまった時に持ち手の部分が割れてしまったらしくこの部分の修理も言われていますので今回アンダーケースも交換します。
さすがにこれは使い辛いですね。
エンジン下ろし作業
アクセルワイヤーのホルダー
これ錆び易いんですよね。
こういった錆びている部品も臨機応変に交換していきます。
ネジや各パーツもだいぶ錆びてます。
交換部品が多いほどお支払い価格は上がりますが、長く使おうと思ったらこういった錆部品は外せるうちに交換しておいた方が得策です。
腐食・固着が進行すると取り外すことすらできなくなりますから。。。
エンジンを固定している4本のボルト
うち2本は緩んだのですが、もう2本が頭の腐食が進んでおり緩めることができません。
となれば、、、
頭を飛ばします。
無事エンジンを下ろすことができました。
ヘッドカバー、だいぶ腐食してます。
アンダーケースのボルトも錆びてますね。
もう少し錆が進行していたらオイル漏れてたでしょうね。
エンジンオイルの量を見る窓
中が汚れて見辛いので交換して欲しいと言われてました。
これ交換します。
アッパーケースの錆ボルトを交換するにはフライホイールを外さないといけません。
クラッチケースにオイルがまわってる
表面だけですがクラッチシューがオイルで濡れています。
どこからか漏れてきたオイルがクラッチケースの中にまわってました。
今回メンテに出す前、最後に使った時になんか走りに力がないように感じたとのこと。
これはクラッチが滑り気味になっていたと推測されます。
どこからオイルが漏れてきたのか?
ブローバイホースです。
ブローバイホースが劣化してエンジンブロックとの密着が悪くなり、少しづつ漏れてクラッチケースに流れ込んだという状況です。
アンダーケースとクラッチケースの間にはパッキンはありませんから、まぁ入りますよね。
ブローバイホース交換します。
お椀を手で回してみると全く抵抗が無くベアリングのグリスが流れていることが予測されましたので分解してみました。
すると、案の定オイルがまわっておりグリスが流れてしまっています。
交換しなくても大丈夫なのでグリスアップします。
このベアリングはお椀とセットになるので何気に高いんですよね。
現物メンテで良いものは現物メンテでいきます。
イグナイター交換
イグナイター、重度の錆です。
鉄板が開いているので交換します。
錆が酷い時は交換した方が安全です。
ステンレス化
ヘッドカバーをあけたついでにタペット調整をしておきます。
吸気・排気共に基準値より広くなっていました。
ヘッドカバー&ボルトをステンレスに交換完了しました。
ヘッドカバーに塗る液体ガスケットは市販のものではこれがおすすめ↓
遮熱版やアンダーケースのボルトも交換。
クラッチシューは表面のみでしたので清掃でOKでした。
キャブレター清掃
キャブレターの清掃をします。
全ての穴をクリーンに。。。
スロースクリューを外して中に直接キャブクリーナーを噴射し、エアー経路や燃料経路からキャブクリーナーが噴き出すことを確認します。
ドレンが固着してます。
チャンバーセットで交換してステンレスドレンになりました。
燃料フィルターは結構汚れてました。
燃料フィルターはパーツクリーナーで清掃
アクセルワイヤー交換
アクセルワイヤーの根本が折れて錆が出てるので交換します。
いきなりアクセルワイヤー切れたら怖いですよね。
排気管溶接
排気管の真ん中周辺は太くなっており遮熱版になっているのですが、遮熱版の溶接が外れておりました。
ここと
ここ
これ異音の原因になったりするので溶接しておきます。
溶接完了
その他の作業
シャーピン交換(曲がりあり)
エンジンオイル交換
ギヤオイル交換(白濁無し)
各部グリスアップ
プラグOK
Before&After
試運転
【冷間始動】チョークを引いてアクセルはSTART位置にて1〜2回で始動
【温間始動】アクセルはアイドリング位置にて1回始動
【吹け上がり】良好
スロー調整&アイドリング調整
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
購入から6年経過し始動不良となったホンダ2馬力【福岡県北九州市・Kさん】