ゴムボくらぶです。
千葉県袖ケ浦市のHさんからヤマハ9.9馬力のメンテナンスのご依頼をいただきました。
ありがとうございます。
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)

型式:6AUK(F9.9FWH)
製造年月:?年?月
ヤマハ9.9馬力・他店がさじを投げたエンジンアノードを外します【千葉県袖ケ浦市・Hさん】

千葉からヤマハ9.9馬力がやってきました。
このクラスの重さはパレットです。
パレットで送る場合は西濃運輸がメジャーです。
なるべく送料を抑えるためにはHさんがされているように船外機サイズのパレットを制作して発送します。
パレットが無駄に大きいとその分送料が高くなりますので。

去年、地元のショップにおまかせメンテナンスに出したとのこと。
その際にエンジンアノードが固着して外れないと言われてそのままの状態らしい。

問題のエンジンアノード。
穴の奥にアノードが固着した状態で入ってます。
本来キャッブとなるボルトにアノードが固定された状態で入っているのですが、固定のボルトから外れてしまいアノードだけが中で固着して取り出せなくなっています。
さぁ、どうするか!?
周りに隙間もありませんから簡単にはいきません。
他店がさじを投げた案件でもゴムボくらぶなら何とかなるかも!?
と、高い送料を掛けて送っていただいてます。
こういった問題をクリアするにはそれなりのスキルが必要になります。

なかなか大変でしたが固着したアノード取り出せました。
左側:付いていたアノード
右側:正常な状態のアノード
このエンジンアノードは固着しないように定期的に外して清掃した方が無難ですね。
用心してアノードの取り付けボルトには緩み止めを塗布して組付けています。
キャップボルトとアノードが直接接しているので緩み止めを塗布しても問題ありません。


タイミングベルトは恐らく交換歴無いでしょう。
この機会に交換しておきます。
元、車屋なので長年未交換のタイミングベルトは安心出来ません。
貼り具合を調整するテンショナーが無く遊びが多い為、古くなると始動時にパンと張って切れてしまいます。
タイミングカバーに交換日を記載したシールを貼ります。

サーモスタットが塩害で大変なことになってます。
サーモスタット交換、ケース内部清掃します。

セル始動が出来ないと言っておられましたのでセルモターのブラシ交換かな?
と思いましたが原因は電力不足でした。
こちらでセル始動したら問題無く掛かりました。


燃料系の清掃です。

燃料フィルター交換しときました。

インペラはどうでしょう?

インペラボルト、ガッツリ固着してました。
怖い怖い。

ねじ山のケアでございます。

だいぶ汚れてる。
綺麗にして組みましょう。

付いていたインペラ。
だいぶ癖が付いて劣化してます。


どこも非グリスアップな状態なので、グリアアップしながら組み上げていきます。

ギヤオイル白濁無しでOKです。

リコイルスターターのスポンジが劣化しているので交換しておきます。

グリスニップルがある箇所はグリースガンでグリスアップします。

ヨシ、バッチリOKです!
安心して使ってください♪
ご利用ありがとうございました。