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ホンダ2馬力

ホンダ2馬力(BF2DH)の回転数が不安定になった原因は!?【福岡県福岡市・Iさん】

こんにちは、ゴムボくらぶ(@gomubo_club)です

 

福岡県福岡市・Iさんよりホンダ2馬力の修理依頼を頂きました。

 

不調の症状

走行中に突然回転数が上がり不安定になる。

新品購入後、使用3回目の出航からこのような症状が出たらしく、4回目の出航でも同様の症状が出たということでご入庫頂きました。

 

ステンレスボルト化・ステンレスヘッドカバー化もこの機会にやっておきます。

*DHのステンレスボルト化には自社のオリジナルステンレスネジセットを使います。

 

 

製造年月:2017年05月

型式:BAAC(BF2DH)

 

 




不調の原因を探る

空吹かしでは症状が出ないとのことでしたが、取り敢えず足を水に浸けてエンジンを始動し探ってみます。

 

エンジンは難なく掛かり、アクセルを開けてみると吹けるのは吹けるものの何だかイマイチパワーがなく違和感を感じます。

そこで、タコメーターを取り付けて何回転でクラッチが繋がりペラが回り始めているかを調べてみることにしました。

すると、2600回転あたりからクラッチが繋がっています。

おかしい。。。

通常は2400回転前後から繋がるはず。

これはクラッチに周辺に異常があると思い、エンジンを下ろしてみることにしました。

 

クラッチケース内にエンジンオイルが溜まっています。

 

クラッチシューもエンジンオイルでベトベトです。

 

走行中に突然回転数が上がったりして不安定になっていた原因はこれです。

クラッチが滑ったタイミングで一瞬ニュートラルのような状態となり回転数が上がっていたということです。

 

では、どこからエンジンオイルが漏れているか??

 

クラッチシューを外した奥にあるオイルシールがあるのですが

このオイルシールから漏れています。

 

新品で購入したのに3回目の使用でオイル漏れ?

まだ買って間もないのにオイルシールがダメになるなんて初期不良なんじゃないの?

って思ってしまうかもしれませんが可能性としては極めて低いです。

劣化や外的損傷を除くオイルシールがダメになる原因として、一番可能性が高いのはオイルの入れ過ぎです。

オイルを入れ過ぎるとどうなるかというと、内圧が高まりオイルシールが広がって漏れてしまうのです。

 

外したオイルシールをよく観察して見ても、切れや傷があるわけでもなく製品上の問題ではないことが分かります。

 

Iさんに不調になる前にエンジンオイルを入れ過ぎませんでしたか?

と聞いてみたところ、やはり入れ過ぎたとのことでした。

 

今後の参考にするためにも、どこまでオイルを入れてオイルシールがダメになってしまったのかをIさんに聞いておきました。

中心の〇の一番上まで入れたとのことでしたので、ホンダユーザーの方は特にご注意を。

船外機のオイル窓は少し傾けただけで見た目の量が変わってしまうので極力水平の位置で作業を行います。

エンジンオイルの量は上限250ml・下限200mlですが、内部に残っているオイルもありますので窓を見ながら微調整しながら入れてください。

 

オイルシールの交換

参考までに内部構造を載せときます。

ケースを開けると高確率で赤丸の部分がバラバラになり再組付けが必要となります。

再組付けにはカムギヤの取り外しが必要となり、クランクギヤとのタイミングをキッチリ合わせる必要があります。

 

アイドルギヤも外します。

 

オイルシールの外周には念のために液体ガスケットを塗りました。

 

元々付いていたやつと色やデザインが違いますが、サイズは同じですので問題ありません。

クランクシャフトに当たる内側には少量のグリスが付いていますが、ラバーグリスをもう少し塗っておきます。

 

アダプターにはラチェット・19のコマがバッチリ合いました。

 

無事交換完了

 

カム周りを触りましたのでタペットも再調整しておきます。

 

ステンレスヘッドカバーに交換しました。

ヘッドカバーやクランクケースに使う液体ガスケットは下記のやつでOKです。

 

DHのヘッドカバーのボルトはステンレス製になっていますのでこのまま使用します。

遮熱版の固定ボルトは鉄製なのでステンレスボルトへ変更。

 

オイルでベトベトになったクラッチシューは交換しました。

クラッチケース内は清掃でOKです。

 

マフラーブッシュ交換

念のためにロアケースも外してみました。

するとマフラーブッシュが摩擦で溶けています。

 

右が新品で左が今までついていたものです。

赤い部分がドライブシャフトに密着して支持するようになっています。

ホンダは空冷なので水無し運転でも大丈夫だろうという認識の方が多いかもしれませんが、

水無しでエンジンを掛けアクセルを開けるとドライブシャフトとブッシュに摩擦が起きて熱を持ちますし、排気管の先にはギヤオイルのオイルシールもあります。

このような損傷を防ぐためにも、空冷でも水に浸けてエンジン始動しましょう。

 

各部のグリスアップ

ドライブシャフトのスプラインに耐水グリスをしっかり塗って組付けます。

 

クラッチケースのエアーホースを接続する部分は鉄製で非常に錆び易いですのでグリスアップしておきます。

 

この部分から黒い汚れが出てくるのはわりとあるかと思いますが、これはグリス・金属の粉+塩が混ざったものです。

塩が入ると金属の研磨性が上がりますからね。

 

こういった場合はグリスニップルから注油するよりも、一旦分解して綺麗に汚れたグリスを拭き取りグリスを直接塗り直します。

 

試運転

【冷間始動】チョークを引いてアクセルはSTART位置にて2回始動

【温間始動】アクセルはアイドリング位置にて1回始動

【吹か上がり】良好・クラッチのつながりもスムーズになり回転もパワフルになりました。

 

ナット類・ワッシャー共にステンレス化済み

このあたりのネジもステンレス化

 

交換した部品

ご利用ありがとうございました。

 

エンジン不調のホンダ2馬力を修理する【福岡県北九州市・しんちゃんさん】

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