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ホンダ2馬力

ホンダ2馬力・オイル漏れ/ガソリン漏れですが故障?【山口県防府市・Kさん】

こんにちは、ゴムボくらぶ(@gomubo_club)です

 

山口県防府市のKさんより、ホンダ2馬力の修理依頼を頂きました。

修理依頼内容

●ガソリンとオイルが漏れている

●ギヤオイルの交換

●エンジンオイル量の点検、及びその他の部分も異常が無いかの点検。

 

船外機の状況

浅瀬航行時に船外機をチルトアップしオールにて移動。

*その際、エアーベントは閉めていたと思われる。

その後、チルトを戻しエンジンを掛けて移動するも50mぐらい進んだ時点で突然エンジン停止してしまう。

仕方なく再びチルトアップをしてオールにて移動をし着岸。

陸上がり後にチルトを戻すとエンジンオイルとガソリンが吸気ダクト周辺からポタポタと漏れていた。

このような状況です。

各部を点検してみることにします。

 

 

型式:BAAC

製造年月:2018年9月

 

ホンダ2馬力・ガソリン漏れとオイル漏れの確認をしてみる

現在、ガソリンやオイル漏れがあるかどうかを確認してみます。

エンジンを掛けたあとに停止して、エアーベントを締めてチルトアップをしてみます。

チルトアップの状態で様子を見てみましたが、現在はガソリンやオイルは落ちてきません。

キャブレターの点検

次にキャブに異常がないかを点検してみます。

各部をくまなくチェックしてみましたが、これといって異常な箇所はありませんでした。

そんなに汚れてはいませんでしたが、一通り内部は清掃しておきます。

 

使用7回でこれだけ錆びるのですから海水の塩分濃度って凄いですよね。

チャンバーのドレンボルト周辺が錆びていますので錆を落としておきます。

このドレンボルトは固く締まっており頭をナメやすいですので、ホンダ2馬力が入庫した際には必ず私が1回緩めて、締めすぎない程度に締め直しています。

こうしておくことで次回からオーナーさん自身で簡単に緩めることができます。

筒状になっている内側が特に錆び易いので耐水グリスを塗っときました

こうしておけばいくらか錆び難いでしょう。

 

海での使用後は船外機を洗って、金属部分全体にCRC6-66を散布しておくことで防錆効果があり、塩分の固着も防げますので船外機を綺麗な状態で保てます。

チルトアップ時のキャブの考察

さて、チルトを戻したあとになぜ吸気ダクト周辺からガソリンとオイルがポタポタと漏れていたのかを考察してみます。

通常、船外機を使用している時はこのようにキャブはほぼ真っ直ぐ立った角度となり、ガソリンはチャンバー内にあります。

真ん中下部の突き出た部分からガソリンを吸い上げて、メインジェット→メインノズルを通ってエンジン内に供給され、密封された構造にはなっていません。

 

チルトアップをした時のキャブの状態はほぼ真横を向く角度となります。

通常、チルトアップをしてもガソリンが外に漏れたりはしませんが、海上でのチルトアップは船が揺れますので多少漏れるという事もあり得ます。

今時期は気温が高いですのでガソリンも膨張しやすい状況です。

 

これはハンドルを真っ直ぐにした状態でチルトアップしてトップカウル側からみた写真です。

ハンドルが真っ直ぐの状態でキャブからガソリンが漏れると、角度的にエンジン内部の方に流れ込みますが、船外機が左側に向いていた場合(この写真で見て左)は吸気ダクトの方に流れます。

吸気ダクト内にガソリンが流れ込むと内部に付着したブローバイのオイルが洗い流されますのでチルトダウン後に同じ位置からポタポタと落ちます。

現状、故障している箇所はありませんので、陸上がり後にチルトを戻すとガソリンとオイルが吸気ダクト周辺からポタポタと落ちたという原因はこういったことだと思います。

 

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最初のチルトアップ後の航行で50mぐらい進んで突然エンジン停止してしまった原因について。。。

Kさんが後に気づいたらしいのですが、その時エアーベントを開け忘れていたかもしれないとのことでした。

チルトアップすると残量によってはエアーベントからガソリンが漏れますので、状況的に見てエンジン停止の原因はエアーベンントの開け忘れで間違いないと思います。

 

エンジンが止まった!ガソリンとオイルが漏れている!

というWでの状況ですので

故障しているのでは?と思ったのだと思います。

 

故障個所はありませんでしたのでご安心ください!

エンジン停止・ガソリン漏れ・オイル漏れに関してのレポートは以上となります。

さて、次はその他の作業をしていきます。

燃料フィルターのチェック

まだ使用7回ですので燃料フィルターは綺麗ですね。

微妙に付着物がありましたので一応清掃しておきました。

 

ギヤオイル交換

新品で購入後、7回使用のギヤオイルです。

新品購入後はギヤ同士のアタリがつくまで金属粉が出易いですから、最初の1回目の交換時期としてはちょうど良いぐらいです。

中央付近の黒い筋のようなものが金属粉です。

エンジンオイルの量を点検しましたが、ちょうど良い量で全く問題ありませんでした。

あと、その他も部分も見てみましたが特に気になる箇所はありませんでしたので今回の点検は以上となります。

山口県防府市と遠いところからの持込みありがとうございました!

 

ホンダ2馬力海水水没!ペラの固着を修理すべし【山口県山陽小野田市・Nさん】

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