ゴムボくらぶです
北海道恵庭市のMさんからシープロ9.8馬力のメンテナンス依頼をいただきました。
ありがとうございます。
遠い北海道から送っていただきました。
バッチリ仕上げます!
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)
製造年月:平成16年12月
型式:3K9
北海道からやってきたシープロ9.8馬力!バッチリ仕上げますよ~!【北海道恵庭市・Mさん】
開梱してまず目に入ったのがコレ
輸送中にカウルのロック部分が折れてしまってました。
ロックが開いた位置になってしまい負荷が掛かって折れたのでしょう。
梱包状態はこんな感じです。
梱包のやりかた事態は全く問題無く、むしろ動かないようにかなり丁寧に梱包されていました。
ただ一つ、底面の緩衝材が少なかった。
底部に薄い発砲が入ってましたが重みに耐えられず割れてしまってました。
運送会社さんが荷物を載せ替えたりする際に、ドンッと置くことも想定して底面は緩衝材を多めに入れておいた方が良いです。
船外機が直接当たる位置だけで良いのでダンボールを4重ぐらいにしておいた方が安心です。
折れたロック部分は交換しましょう。
さて、どんな状態なのか見ていきます。
全体的に綺麗でそんなに使い込んだ状態ではなさそう。
アクセルワイヤーのグロメット
シフトロッドのグロメット
経年劣化し易い部分です。
交換しておきます。
充電装置の配線をここから出してたんでしょうね。
普段は使ってないような感じなのでメクラカバーを付けときます。
当ブログで良く書いていますが、この型は特に。。。
シリンダー水路の腐食状態が明暗を分けます。
今まで普通に動いていても、中を開けてみると腐食でボロボロなんてことは珍しくなくバラさないと分からない部分です。
ヘッドボルトは見た感じ綺麗ですが緩むかな?
この瞬間が一番ドキドキしますが、
おっ、下部水路綺麗!かなり状態良いです。
あとシリンダー側の水路ですが、下部の水路がこれだけ綺麗ならまず大丈夫でしょう。
固着箇所は当然あるので慎重にいきます。
折れたら大変ですよ~
すんなり緩むかと思いましたが、緩んだのは1本のみ。
唯一緩んだ1本ですが緩み方に違和感を感じました。
考察すると錆による固着ではなく熱によるかじり固着(溶着)です。
恐らく他のボルトもかじってますね。
やはり、他のボルトもかじり固着でした。
かじり固着は錆固着よりも厄介です。
ヘッド開きました。
シリンダー水路、良好な状態です。
こちら付いていたサーモスタット
今まで正常に開閉していたようです。
交換します。
電装系は経年でグリスがカピカピになっているので再グリスアップを行います。
水路清掃完了
下部の水路も綺麗になりました。
キャブレターの清掃
燃料フィルター交換
このような状態の時は燃料フィルターだけ交換してもダメです。
付いていたインペラ
良い交換時期でした。
インペラ交換OK
ギヤオイル白濁無しでOK
真っ黒でした。
ロープ交換しときましょうかね~
長く使っていける良い状態です。
ロック部分復活!
各部の剥がれていたところをタッチアップしておきました。
バッチリOKです♪
ご利用ありがとうございました。