ゴムボくらぶです。
福岡県北九州市のTさんからホンダ2馬力のメンテナンスのご依頼をいただきました。
ありがとうございます。
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)

型式:BZBF(BF2D6)
製造年月:平成19年8月
ホンダ2馬力・だいぶヤバイ状態でした【福岡県北九州市・Tさん】

海上でドバドバとエンジンオイルが漏れ出したとのことです。

エンジン固定ボルトはこの通り頭が腐食しています。
本来4本のボルトで固定されていますが、何故か3本しかついていません。

1箇所はこのようにアンダーケースが溶けています。
スイベル下に付いているプラの排気カバーも溶けて穴が開いています。
原因は後程分かります。

マフラーを固定しているボルトも腐食大な状態で、まともに緩めることはできません。
こういった状態は分解するのもなかなか大変です。

ようやくエンジン下りました。

オイルが突然ドバドバと漏れたのはヘッドカバーからの漏れでした。
腐食していた箇所がポロっと落ちて漏れ出したのでしょう。
ヘッドカバーのボルトも朽ち果てています。

そしてこれ。
画像左側に折れたボルトがあります(エンジン固定ボルト)
3本固定だったのは折れていたからでした。
このエンジンは数年前にフリマサイトで購入して使っていたらしいのですが、購入時から折れており知らずに使っていたという状況です。きっと前オーナーさんが自己メンテで折ってしまった為、出品したのでしょう。
修正して4本固定に戻します。

マフラー腐食でダメです。
このように排気漏れをすると海中に浸かっている部分ではない部分から排気が出て熱が上部に上がるためアンダーケースが溶けたり排気カバーが溶けたりします。
ガソリンが近くにあるので危ないです。
こういったことも踏まえてマフラーまでチェックする必要があるのです。

メンテナンスして良い状態になりました。

排気カバーの部分が熱で焼けているのが分かります。
スイベル、分解清掃。

キャブレターの清掃。
キャブレターは交換したと言っておられましたが油断していると上蓋のネジが固着します。
どれも固着気味でしたが1本は完全固着していました。
この蓋を開けないときちんとした整備ができませんので固着解除します。

上蓋開けました。
ずっと使っていけるように日々のメンテナンスが大事です。
キャブレター交換になると高いですからね。

こうなると・・・

こうなります。

ギヤオイルが見事に白濁していました。
ロアケース、オーバーホールです。

ウォーターシール交換完了。

ドライブシャフト側も交換完了。

ドレンボルトがなめ気味です。
このぐらい溝が広がるとだいぶ緩め辛くなりますので交換しておきます。

ロープ交換。

ここまでするのはなかなか苦労します。

バッチリ良好な状態になりました。
ご安全に~
ご利用ありがとうございました。