先日ホンダ2馬力をメンテナンスさせていただいた福岡県宗像市・Sさんからスズキ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ゴムボート・FRP艇と2艇のミニボートを所有されているとのことで羨ましい限りです!
製造年月:27年11月
型式:DF2
では、見ていきましょう
キャブレター清掃
では、このキャブレターを取り外していきましょう。
スズキ2馬力のベンチュリー径(キャブの中の穴の径)を見るとトーハツ2馬力よりも少し大きいですね。
細かい穴の中もしっかり清掃していきましょう
メインジェットやメインノズルも取り外します。
*ジェット類を外す時はジャストサイズのマイナスドライバーを使わないと滑り易いのでご注意を
吸い込み側もしっかりと清掃します。
上側の蓋も開けて細かい通路もしっかりと清掃します。
ガスケット類は交換
燃料フィルターは殆ど汚れは無く綺麗でした。
燃料タンク内部もほぼ綺麗なようです。
インペラ交換
そろそろインペラも交換しておきましょう
こちらはL足の船外機となります。
スズキ2馬力のメンテナンスはたまにしか入りませんが、インペラボルトが塩噛みしていることは過去1度もありません。
難なく分解していけます。
こちらがついていたインペラですが上面が溶けています。
これは塩抜き時の水位が足らないために摩擦によって溶けてしまっています。
インペラを保護するためにしっかりと浸かる水位で塩抜きをしましょう。
新しいインペラを装着
インペラの前に砂がだいぶ溜まっています。
出航時や帰航時に吸い込んでいるようですね。
サーモスタット点検
サーモスタットの点検をしておきます。
スズキ2馬力はサーモスタットケース内が塩まみれになっているのが多いのですが、この船外機は使用回数が少ないので綺麗なようです。
この直径3mm程度しかない通路が詰まり易いです。
スズキに限らずですが水冷式は20分~塩抜きしてやるのが理想です。
5~10分程度じゃまずサーモスタットは開いておらず、そうなると弁から中には水は回っておりません。
低馬力船外機のサーモスタットは50°前後で設定されているものが多く、直近の水温が50°前後で開きます。
塩抜き時の目安にされてください。
サーモスタットケース内にあるエンジンアノード
テストOK
その他の作業
エンジンオイル交換
ギヤオイル交換
試運転
【冷間始動】チョークを引いてアクセルはSTART位置にて1~2回で始動
【温間始動】アイドリング位置にて1回で始動
【吹け上がり】良好
【検水】良好
交換した部品
ご利用ありがとうございました。