福岡県宗像市・Sさんよりホンダ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
製造年月:25年06月
型式:BZBF(BF2DK2)
では、見ていきましょう
エンジンを下ろしていく
使用回数は少ないとのことで錆は少なく綺麗です
ステンレスヘッドカバーに交換しますので、まずはエンジンを下ろしていきます。
エンジン固定ボルトは腐食まではいってないので普通にラチェットで緩められます。
これだけで作業はかなりスムーズになります。
錆の状態は軽いですね。
ちなみにこの年製のヘッドカバーのボルトはステンレスです。
アンダーケースのボルトも錆び錆びですのでこれも交換しておきましょう。
外せるうちに交換しておきます。
ヘッドカバーを開けるついでにタペット調整もしておきましょう。
使用回数が少ないのでそんなに狂っていませんでしたが若干調整しておきました。
ステンレスヘッドカバーに交換完了
ステンレスヘッドカバーへの交換時に塗る液体ガスケットはノズル付きのドライブジョイの液体ガスケットがおすすめです!
アンダーケースのボルトも綺麗になりました。
このボルトは純正を使いますが錆び易いので頭に強力超耐水グリスを塗ってから載せます。
普段なかなかグリスアップできない場所ですから持続性がある超強力なグリスを使っておきます。
1本持ってれば超便利なおすすめの耐水グリスです。
7番ボルトが塩嚙みで外せない
ホンダ2馬力の鬼門といいますか、塩嚙みによって固着し易いボルトがこれです。
分解図で7の番号が付いていることから通称7番と呼んでいます。
7番塩嚙みで固着していましたので、無理に回すとボルト折れます。
幸いにもギヤ関係に異常は無くギヤオイル白濁もありませんでしたので、ロアケースを抜くのは諦めて上部のクラッチケースを外してドライブシャフトスプラインのグリスアップをします。
ロアケース内部に不具合がある場合は折ってでも外す必要がありますが、点検であれば折ってまで外すのは得策ではないと考えます。
下手したらロアケース交換になりますからね。
上部のクラッチケースを外して排気管もチェックします。
結晶の付着なども無く良い状態です。
スプラインは摩耗もなく良好。
グリスアップしておきます。
ブラケット周辺から黒い汚れが出ていましたので分解清掃してグリスを入れ直しておきます。
落とせる汚れは落として綺麗にしておきましょう。
キャブレター清掃
キャブレターを隅々まで清掃しておきます。
チャンバードレンがナメってますのでこの機会にチャンバー交換してステンレスドレンへと変更しておきます。
スロースクリューも外してノズルを入れて清掃します。
キャブレター清掃にはヤマルーブがおすすめです↑
アイドルポートやパイロットジェットのところからキャブクリーナーが勢いよく出るのを確認します。
ジェット類の清掃は小さな袋に入れてやると無駄がありません。
バッチリ綺麗になりました。
燃料フィルターも忘れずに清掃しておきます。
燃料タンク内部にはこれだけ水分とゴが溜まってました。
トラブルの元ですね。
エアーベントのパッキン&スポンジ交換
その他の作業
イグナイターのメンテナンス
上が元々付いていた鉄ボルトで下は今回組むステンレスボルトです。
スターターロープ交換
ブローバイホース交換
エンジンオイル交換
ギヤオイル交換
試運転
【冷間始動】チョークを引いてアクセルはSTART位置にて1~2回で始動
【温間始動】アイドリング位置にて1回始動
【吹け上がり】良好
スロー調整・アイドリング調整
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
購入から5年経過のホンダ2馬力をメンテナンスする【福岡県粕屋郡・Nさん】