ゴムボくらぶです
福岡県中間市のOさんからホンダ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
着岸時にうっかり船外機を水没させてしまったとのことです。
急いで海中から引き上げて、エンジンを掛けてみたところ掛かったらしい。
大丈夫かな?
エンジン掛かるかな?
と掛けてみたい気持ちは分かります。
しかし、修理前に掛けてしまうと海水が入っていなかった部分にまで入っていくのでエンジンは掛けない方が良いです。
そして、水没は早く処置をすることが最重要です!
海水が乾いてしまうと、どんどん錆・固着が重症化します。
今回、水没後直ぐにご入庫頂きました。
では、処置していきましょう。
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型式:BAAC(BF2DH)
製造年月:2017年05月
ギャ~!ホンダ2馬力が水没してしまった~!【福岡県中間市・Oさん】
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海中に浸かっていたいた時間は数秒ぐらいだったとのことです。
水没したら1秒でも早く引き上げた方が良いです。
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オイル窓から量や色を確認しようと思ったら、ガラス自体が着色されて茶色くなっており中の状態が良く分かりません。
これ、ガラスの上の方までオイルが入っているのではないのです。
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今回、水没修理と一緒に各部のメンテナンスも行います。
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プラグもイグナイターも良く錆びてますね。
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水没すると必ずと言って良いほどクラッチケース内に海水が入ってしまいますが、今回クラッチシューは濡れていないようです。
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お!
少し海水が入っているものの浸かるまではなく軽傷です。
早く引き上げたのが良かったですね。
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ベアリングの中までは入っていないようでしたが、水没するとこのベアリングは最も固着し易いため念のため分解清掃&グリスアップをしておきます。
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症状がもっと酷かった場合は交換になります。
このベアリング単体では販売してなく周りのカップとセットとなり、わりと高い部品代になります。
今回、現行メンテナンスで済んだので良かったです。
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エンジンオイルを抜いてみます。
エンジンオイルに海水が混じった形跡は無く中までは入っていないようです。
運良く吸気・排気バルブが閉じてた状態だったか!?
クランク室に海水が入る流路としてはブローバイホースからも入ります。
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こちら、排気バルブ。
排気管を通して少し海水が入った程度ですね。
吸気バルブ共に錆びないように処置しておきます。
水没修理のやり方は状態によって違いますが、今回は運よく症状が軽いです。
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プラグホールからエンジンコンディショナーを噴射して燃焼室の清掃をしておきます。
カーボンも溜まってますので綺麗になりますョ。
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組み上げてエンジン始動後の写真ですが綺麗になりました。
エンジンの調子も以前より良くなったことでしょう。
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ヘッドカバー交換時に内部を見ましたが水分などはありませんでした。
タペットのクリアランスが基準値外でしたので調整。
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こちら、オイル窓単体です。
ほら、外してもこの色のままでしょ。
何故、こんな色になるのかというとオイル交換の頻度が低いからです。
定期的にオイル交換をしないとこんなとこに弊害が出ます。
これでは、オイルの量や色が分からなく管理ができませんので窓を交換します。
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これでキッチリ管理ができます。
今度からちゃんとオイル交換してくださいねw
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燃料系のメンテナンスをしておきます。
キャブレターは絶対海水が入ってますね。
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燃料タンク内部のガソリン
水分の玉が底に沈んでますね。
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燃料フィルターも綺麗に綺麗に。
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コイツも当然やっときます。
その他の主な作業
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海水に浸かると各部にある金属部分や電気端子などが錆びて(腐食)しまいますので念入りに水洗いしておきます。
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リコイルは水没させて塩抜き
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排気管カバーの溶接が外れてましたので再溶接しておきました。
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付いていたプラグ
錆も凄いですが注目すべきは電極の間にある異物
これで良くエンジン掛かってたなぁ~とビックリ!
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エクステンションの首の動きが異様に悪かったため、分解清掃したら快適に動くようになりました。
●スターターロープ交換
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
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完成~
各部、動きが悪い部分が多かったためスキルの限り手を入れときました。
これで、以前に増して快適に使えるようになったと思います。
交換した部品
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ご利用ありがとうございました。
暫く使っていなかったホンダ2馬力のエンジンが掛からない【福岡県福岡市・Kさん】