ゴムボくらぶです!
福岡県北九州市のYさんからスズキ2馬力のメンテナンス依頼をいただきました。
購入後、3年ほど使用しておりその間全くのノーメンテとのこと。
現状、不調はないがそろそろ一度メンテナンスをということでお持ち込みいただきました。

製造年月:29年09月
型式:00202F(DF2)
では、見ていきましょう!
スズキ2馬力のメンテナンス

使用頻度は少ないのか各部綺麗な状態ですね。

分解前に現在のエンジンの掛かりや調子を見るために、まずエンジンを掛けてみました。
するとエンジンの掛かりは良かったもののアイドリングでの回転数が3000回転ぐらいあり高いです。
スズキ2馬力は1800~1900回転あたりが正規回転数なのでキャブレター清掃後に調整しておきましょう。
キャブレターの清掃

まずはキャブレターの清掃から始めます。

DF2のチャンバーの向きはこのようになっています。
ドレンの上にあるラインとキャブ本体側の段差を合わせるとOKです。

小さな左右の穴はパイロット系統のエアー経路とメイン系統(エアーブリード)のエアー経路です。
キャブクリーナーを噴射してしっかりと清掃しておきましょう。

トップカバーを開けると細かな経路があるのでこの部分もしっかりと清掃します。

インテーク内部の経路やジェット類も。

燃料フィルターは汚れ少々でした。
インペラ交換

29年製ですので年数的に考えてこの機会にインペラも交換しておきます。

新品に交換することでいらぬ不安も無く釣りに専念できます。
周辺のOリング類も一緒に交換しておきます。
スズキとハマハはインペラの部品代が少々高いのでもう少し安ければなぁ~と思います。

シフトロッドのOリングにはグリスを塗って馴染みを良くしておきます。
コレ↓
サーモスタットの点検

サーモスタットを点検しておきましょう。

あ、あるべきはずの穴が無い。。。
塩の結晶で詰まってしまっています。
これでは冷却不足になってしまいますので危ない危ない。

エンジンアノード
塩が凄いですがこのぐらいなら清掃でOKです。
このネジは固着し易く、外せなくなったら大変なので定期的に外すことが大事です。

ここも塩が溜まりやすいですね。

画像中央部にある小さな穴。
本来この穴に冷却水が通っています。
スズキ2馬力はこの穴が詰まり易いため要チェック箇所ですね。

サーモスタット動作OK!

アノードOK

これでよし。
その他の作業

●ギヤオイル交換
●エンジンオイル交換
●その他、ペラ周りやプラグ等、電気系など一通り点検しましたが問題ありませんでした。
試運転

【冷間始動】チョークを引いて1回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
【検水】良好
●アイドリングは正規回転数に設定しました。
交換した部品

ご利用ありがとうございました。