ゴムボくらぶです
長崎県大村市のSさんからトーハツ2馬力の修理・メンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
エンジンが掛からないということで、遠く長崎県からお持ちいただきました。
同じ九州と言えど長崎県はかなり遠いです。
このお気持ちにお答えするべく、バッチリ快調にしてお返しいたします!
型式:3BV(MFS2B)
製造年月:26年2月
トーハツ2馬力・スターターロープが引けません!【長崎県大村市・Sさん】
ある日突然、スターターロープが引けない!
トーハツ2馬力アルアルの故障です。
スターターが引けない状態になると作業はスムーズにはいきません。
というのも既ににロアケースが抜けませんから、難所をクリアしながらやっていきます。
ロアケース抜けたー!と思いましたがそこにはドライブシャフトの姿は無し。。。
ドライブシャフトはエンジン側に残った状態でポンプケースが割れて下から抜けました。
ポンプベースに付着した塩を見ると、これはインペラボルトもヤバイ雰囲気がプンプンしてます。
インペラは後で分解しましょう。
さて、エンジン下りましたがこういった状態です。
ガッツリ固着しとします。
ようやく分離完了。
ギャー、中はこんな感じです。
オイルシール交換オケィ
長持ちするように交換に加えプラスαの対策をしておきます。
水路の塩付着が多かったので、できる限り取り除いておきます。
さて、インペラケースを開けようとしますが予想通り4本とも完全固着しておりびくともしません。
そして、あえなく1本逝きました。
まぁ4本折れてもおかしくないレベルでしたので、1本で済めば御の字でしょう。
カッチカチやで
付いていたインペラ。
羽根切れも無く丁度良い交換時期といった感じですね。
ボルトが折れていなかったとしてもドライブシャフトが抜けているので、いづれもポンプベースは外さなくてはいけない状況です。
ポンプベース取り外し完了。
折れボルトの抜き取り完了
*折れボルトはポンプベースを外せば簡単に抜けるというわけではありません。
ポンプベースも交換
ここまで綺麗になると気持ちが良いですね。
ポンプベースには新しいオイルシールが組み込まれた状態です。
そしてこちらはプロペラシャフト側のオイルシール
交換しときましょ。
シフトレバーの動きが固かったのでオーバーホールしときます。
抜けそうで抜けないんだよな、このシフトレバー
だいぶ抜けてきましたョ
こんなふうに塩がジワジワと侵入してきます。
この年製はグリスニップルが付いてないので取り付けておきました。
サーモスタットにも塩多し
水回り、全体的に塩が多いです。
使用後の水通しをしっかりとやった方が良いようです。
ケース内部も塩落としをしておきます。
サーモスタットアウトORZ
開きっぱなしです。
いろいろ交換となり費用もそれなりに掛かりますが、この機会に全てをバッチリ直して快適・安全に使えるようにリフレッシュしましょう。
その他の作業
●スターターロープ交換
●燃料系の清掃
フロートバルブ交換(右:付いていたやつ 左:新品)
燃料ホースのクリップやキャブの取り付けボルトなどが錆びて見た目立ってたので交換しておきました。ロアケースの取り付けボルトも。
●タペットのクリアランス確認(IN/EX共に基準値内)
●シャーピ交換
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
試運転
【冷間始動】チョークを引いて2回で始動
【温間始動】RESTART位置にて1回で始動
【吹け上がり】良好
【検水】良好
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
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