ゴムボくらぶです。
福岡県福岡市のHさんからヤマハ9.9馬力のメンテナンスのご依頼をいただきました。
ありがとうございます。
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)
型式:6AUK
製造年月:2010年06月
ヤマハ9.9馬力・タイミングベルトも交換しておきましょう【福岡県福岡市・Hさん】
ヤマハの9.9馬力
この型は今までに何度か入庫したことがありますが、このクラスになると非常にどっしりとした造りです。
このクラスになるとタイミングベルトがありますが船外機は車と違って交換歴が分からないケースが多いです。
切れてしまったらエンジンがダメになる可能性が高い為、今回交換することになりました。
船外機は5年に1度の交換が推奨されています。
当店で交換した場合は交換日を記載したシールをタイミングカバーに貼ります。
こういった経年劣化って性格的に気になるんですよね。
交換しておきましょう。
タイミングベルトは油分厳禁箇所です。
テンショナーが無いので伸びて遊びが多くなると切れ易くなります。
こちらエンジンアノード。
だいぶ減ってボロボロです。
タイトな穴に入ってますので腐食で取れなくなると大変な作業になります。
アノードが腐食した残骸を取り出します。
サーモスタットケースからエアーで吹きながらリューターで削っていきます。
エンジンアノード内部、綺麗になりました。
サーモスタット動作OK。
ギヤオイル白濁してます。
シフトロッドの連結部ですがダブルナットが締まって無く上側の高ナットが固着しているという状態です。
高ナットは真鍮製ですが六角がかなりナメており角が丸くなっています。
以前にインペラ交換等で作業した人が無理矢理回してナメった状態で何とか組み上げたって感じでしょうね。
こういう時って悪い状態で何とか組み上げても後々の作業の時に困りますので、ちゃんとパーツを注文して交換することが大事だと考えます。
取り外して高ナット交換します。
ロアケース下りました。
インペラ交換します。
あ~、ドライブシャフト側のオイルシールがおかしなことになってます。
水の流入はここでしょうね。
オイルシール交換完了。
このクラスはダブルでオイルシールが入ってます。
本来ならプロペラシャフト側もオイルシールを交換するのですが、固着が重度で何をやってもケーシンングが外れません。
ロアケースがダメになるかもしれない覚悟で破壊していかないと無理な状態です。
ロアケースが交換になるとパーツ代は約10万円です。
幸いにもこちら側のオイルシールは見た感じ大丈夫そうなので、明らかに悪かったドライブシャフト側のオイルシールの交換で様子を見ます。
プロペラシャフト側の交換は必要に迫られたときにしましょう。
インペラ新しくなりました。
右側:付いていた真鍮製の高ナット
左側:現行のステンレス製の高ナット
真鍮は固着し易いのでステンレス製に変わってます。
ロアケースに付いているアノードもボロボロなので交換します。
キャブレターのメンテナンス。
結構汚れています。
経年劣化していたスポンジ、綺麗になりました。
キルスイッチのカバーも。
P/S調整/アイドリング調整してバッチリOKです。
ご利用ありがとうございました。

