ゴムボくらぶです
鹿児島県鹿児島市のYさんからシープロ9.8馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
型式:3K9
製造年月:平成19年5月
シープロ9.8のオーバーホール・サーモスタットも交換します!【鹿児島県鹿児島市・Yさん】
海水で数年使用していて尚且つ過去サーモスタットを交換したことが無い場合、十中八九の個体はヘッドボルトの固着があるといっても過言ではないです。
平成19年製ということでヘッドボルトの固着があることは予測してますが、オーバーホールのご依頼を頂いておりますので固着があろうともヘッドを開けてサーモスタットも交換します。
シープロ9.8を長く愛用していくためにはサーモスタット問題をクリアにしておくことが避けては通れない道!
ちなみにサーモスタットが逝ってる状態で乗り続けるとヘッドボルトのかじりが悪化して、ますまます外せなくなくなりオーバーヒートによるピストン、シリンダーブロックの破損など高額な修理コースとなり得ますのでご注意を。
各部の状態を考察するといろいろと手を入れた方が良さそうです。
エンジン全体にグリスを塗られておりますが、作業の関係上グリスは一旦拭き取りますのでご了承ください。
アクセルワイヤーのグロメット割れ・燃料コネクター折れ。
交換します。
さて、ヘッドボルトは何本緩むかな!?
何とか7本は緩められましたが4本は固着しております。
ゴムボ必殺技!で固着ボルト3本外して、1本は残念ながら折れましたorz
かじり固着が強烈だったのでゴムボ必殺技!でも打破できず。。。
折れた1本は修正済み
こちらついていたサーモスタット。
幸いにも現状弁は開閉していましたが、周りのパッキンが塩でボコボコになってます。
過去サーモスタットの交換歴が無い19年製ですが2年前に淡水使用の個体を購入されてますので海水使用歴は2年です。
海水使用歴が長い個体はこんなものではなく、だいたい大変な状態になってます。
1回ヘッドを開けて組付け時にきちんとボルトの固着防止処理をして定期的にボルトのグリスアップをすれば安泰です。
再グリスアップの頻度は何を塗布するかによっても変わってきます。
全体的に水路は綺麗ですが、一部腐食有り
シープロ9.8は何故かこの部分が腐食することが多いです。
この程度は修正します。
こちらの水路も塩溜まりなどなく綺麗です。
11本全てのネジ山のタップを立て直します。
かじり対策をして組み上げます。
バッチリ!
今後のサーモスタット管理は安泰です。
さて、燃料系のメンテナンスです。
キャブ、状態良くないですね。
スロットルやチョークの動きがめちゃめちゃ固い。
固すぎてスロットルのストッパーが曲がっていたので修正。
全バラしてオーバーホールします。
オケィ!
燃料フィルター、ゴミ溜まってるので交換します。
ギヤオイル白濁してます。
オイルシール交換
付いていたインペラです
その他の流入する可能性がある箇所の消耗品は全て交換です。
インペラ新品で安心安心♪
ロープ交換
こちらもバッチリになりました♪
入庫時の画像と比べると見違えるようになったでしょ。
ボルトの頭が剥げ剥げになってたら「いかにも修理しました」って感じで仕上がりが残念です。
修理の痕跡を残さないのがゴムボ流デス!
絶好調でゴザイマス♪
ご利用ありがとうございました。
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