ゴムボくらぶです
福岡県北九州市のWさんからホンダ2馬力のメンテナンス依頼をいただきました。
アクセルを開けても吹けないという症状があるらしいです。
近年、ミニボートの海難事故が増えています。
安全の要、万全な状態で海に繰り出せるようしっかりとメンテナンスさせていただきます。
製造年月:2014年5月
型式:BZBF(BF2DK2)
では、見ていきましょう!
ホンダ2馬力・アクセルを開けても吹けない原因は?
アクセルが吹けないというのは電気系・燃料系どちらも可能性がありますが
確率が高いのは燃料系です。
まずはキャブレターの清掃をしていきましょう。
燃料タンクも一緒に下ろします。
キャブレターをくまなく清掃します。
ガスケット類やチャンバーは交換します。
パイロットジェットの穴も綺麗にします
こちら、燃料タンクに入っていたガソリンです。
携行缶の錆と思われるものがかなり溜まっています。
こういった錆は燃料フィルターを詰まらせキャブ内部にも蓄積しトラブルを引き起こします。
恐らくアクセルを開けても吹けない原因はこういった汚れが原因になっていたと思います。
携行缶については下記の記事を参考にしてみてください。
燃料キャップのパッキンもひび割れてるので交換しておきましょう。
ヘッドカバーの交換
エンジン固定ボルトは難なく外れサクサクとエンジン下ろせました。
液体ガスケットはこのようにエンジン側に塗った方が良いです。
カバー側だと幅が広いため液体ガスケットと合わせ面が合わない可能性がでてきますからね。
こういったノズルがついている液体ガスケットを購入し、幅に合わせてノズルをカットすると幅も均一で綺麗に塗れます。
市販のものでは下記のドライブジョイのやつがおすすめです。
ノズルもついていますし、液体ガスケットの硬さも丁度よくヘッドカバー交換に使うには最適です。
排気管がアウトです
ロアケースの固定ボルトが固着しており無理に回すと折れる状況です。
現状ギヤオイルの白濁もありませんのでここは無理に外すことはせずにやっていきたいと思います。
排気管が穴あきでボロボロになっていますので交換しておきましょう。
新品は綺麗ですね。
その他の作業
●スターターロープ交換
●イグナイターメンテナンス
●タペット調整
●シャーピン交換
●各部グリスアップ
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
プラスネジから
六角ネジへ変更
ホンダ2馬力はこのように真っ黒に汚れている機体が多いです。
このようになる原因は下記の通りです。
耐熱温度の低いグリスでグリスアップしている
グリスの入れ過ぎ
マリンスプレーが首のグリス部分に流れ込んでグリスを流す
マリンスプレーの掛け過ぎで流れ出ているというケースが一番多いかなぁと思います。
清掃してグリスアップしておきました。
首の部分には流れ込まないようにすると綺麗な状態を維持できます。
錆びやすいネジをステンレスに交換して組み上がりました。
試運転
【冷間始動】チョークを引いて2回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
●スロー調整・アイドリング調整
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
ホンダ2馬力・ネジの締め過ぎにはご注意を!【福岡県宗像市・Sさん】