ゴムボくらぶです
山口県下関市のMさんからホンダ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
型式:BAAC(BF2DH)
製造年月:2018年11月
ホンダ2馬力・ここからオイルが漏れるとは【山口県下関市・Mさん】
2018年製と新しい年製ですが、各部はどんな状態でしょうか!?
イグナイター、これだけ良く錆びるのだからメーカーもステンレスにすれば良いのにと思います。
後でメンテナンスしましょう。
エンジン下ろしました。
この年製になると最初からステンレスヘッドカバーです。
クラッチケース内部を見るとオイルが入り込んで濡れています。
クランクシールからの漏れか!?
とまずは考えますが。。。
クランクシールを点検しても漏れはありません。
では一体!?
この画像の中に漏れの原因があります。
正解はフィーラーキャップのパッキンです。
こんなとこから漏るものなのか!?
と思いますが実際漏れています。
実は他の機でもこのパッキンから漏れたという報告があります。
ここから漏れたオイルが最終的にどこに行くかというとクラッチケースに入ります。
クラッチケースとエンジンとの接地面は一段上がっているので、中には入らないだろうと思ってしまいますが、少しづつ中に入るようです。
幸いにもクラッチシューのオイル染みは表面だけでしたので清掃で大丈夫です。
クラッチケース内部を清掃しオイルフィーラーのパッキンを交換します。
タペット調整をしておきましょう。
液体ガスケットは密着性が高い1215がおすすめです。
このぐらい塗りますョ。
お次は燃料系のメンテナンスです。
チャンバードレンが真鍮タイプでしたので入庫時にMさんとお話してチャンバー交換してステンドレンタイプに交換するようにしました。
燃料フィルターは結構汚れてました。
清掃しておきます。
アチャ~、残念ながらギヤオイルが白濁しております。
海水混入箇所は恐らくここです。
ドライブシャフト側のオイルシール。
ペラ側のオイルシールって二重構造になっているのでそうそう逝きません。
ドライブシャフト側のオイルシールはモロ露出しているので、離着岸時に砂を巻き上げるとオイルシールの上に砂が乗ります。
そしてその砂が回転するドライブシャフトとオイルシールの間に入ってゴムに傷が入ってしまいダメになるのです。
離着岸時はなるべくロアケースを砂に近付けない方が良いですね。
ホンダユーザ―の方、ご参考に。
両方とも交換します。
オイルシールを外したところ。
ここでも1215液体ガスケットが活躍します。
上の写真のように船外機はオイルシール外周に塩が入り込みますので、液体ガスケットを塗って気密性を高めておいた方が安心です。
オイルシール羽根の傷つき防止に内側にはシリコングリスを塗っておきます。
排気管は塩結構ついてました。
今ならまだ復活できます。
オケィ!
イグナイターはこんな状態でした。
写真は撮ってませんがバッチリメンテナンスしておきました。
その他の作業
●シャーピンが曲がってましたので交換しました。
●ステンレスネジ化
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
試運転
【冷間始動】チョークを引いてSTART位置にて1~2回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
アイドリングでエンジンが止まるようになってしまったホンダ2馬力【山口県周南市・Yさん】