ゴムボくらぶです
山口県下関市のKさんからホンダ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
2019年製とまだ新しく現状は良好とのことですが、今のうちからきちんとメンテナンスをしておくことでトラブルを未然に防ぎ、また大切な愛機を長期に渡って良好な状態で維持することができます。
Kさんは現役大学生とまだお若いですが、良好であっても「安全を手に入れるためにメンテナンスに出す」といった判断をしっかりとできるのは素晴らしいことだと思います。
その気持ちに答えるべくしっかりとメンテナンスさせていただきます。
型式:BAAC(BF2DH)
製造年月:2019年06月
ホンダ2馬力のメンテナンス
エンジン下ろしました。
この年製はステンレスヘッドカバーになります。
これだけ塩が付着していても錆びてないとはステンレスヘッドカバーは素晴らしい。
塩掃除をしてステンレスに変更する部分のボルトを交換していきます。
クラッチ系、問題無し。
フライホイールに腐食・塗装浮きがあります。
これ、イグナイターの錆が大元ですね。
しっかりとメンテナンスしておきます。
イグナイターサビサビ
これが。。。
こうなって。。。
こうなります!
排気管にはそこそこ塩が付いてます。
除去します。
まだ浅いのでこのように綺麗に戻りますが、長年経つとステンレスをも腐食させます。
恐るべき塩!
そして、残念ながらギヤオイルが白濁しておりました。
果たしてどこから海水が混入しているのか??
この年製で経年劣化は考え難いです。
各部をチェックすると混入の原因は恐らくここです。
ドライブシャフト側のオイルシール。
オイルシールの上に砂がの乗ってます。
これはオイルシールにとってとても過酷な状況となります。
ドライブシャフトとオイルシールの境目に入った砂がオイルシールを傷付けます。
オイリシールの当たりも緩くなっていました。
冷却水を吸い上げない空冷式と言えども、ロアケースと砂を近付け過ぎたら巻き上げた砂が排気口からロアケースに侵入します。
ホンダ2馬力はドライブシャフト側のオイルシールがモロ露出していますので、砂が侵入するとオイルシールの上に乗ってしまいます。
他機種でも言えることですが、砂とロアケースを近付け過ぎると悪影響を及ぼします。
離着岸の際には少し意識した方が良いですね。
ドライブシャフト側、プロペラシャフト側共にオイルシール交換しました。
その他の作業
●キャブレター清掃
●アノード磨き
アノードは白く粉吹いていたらマメにワイヤーブラシで磨いてやりましょう。
アノードのネジ山が塩嚙みして動きが悪かったのでタップを立て直しておきました。
●燃料タンクの足ゴム交換
ゴム製品にはマリンスプレーを掛けない方が良いです。
油分がゴムを侵してしまいデロンデロンに伸びてました。
●プラグ交換
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
試運転
【冷間始動】チョークを引いて2回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
ホンダ2馬力・ここからオイルが漏れるとは!【山口県下関市・Mさん】