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スズキ2馬力(4st)

スズキ2馬力・これは酷い!サーモスタットが勝手に取り外されてました【山口県下関市・Kさん】

ゴムボくらぶです

 

山口県下関市のKさんからスズキ2馬力のメンテナンスのご依頼をいただきました。

ありがとうございます。

 

*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)

 

おまかせ

 

 

 

型式:00202F(DF2)

製造年月:令和3年02月

 

スズキ2馬力・これは酷い!サーモスタットが勝手に取り外されてました【山口県下関市・Kさん】

当店に毎年メンテナンスに出してくれているA様からのご紹介でご入庫いただきました。

 

●検水の出が勢いが無い

●検水口の下の穴(アイドリングポート)から冷却水がブシュブシュと噴き出す

上記2点が気になってるとのこと。

購入時はもっと勢いよく検水が出ていたのに年数が経ったからかなぁ~??

と言われておりました。

 

検水の状態を確認してみるとDF2の正常な状態よりも確かに勢いが無いです。(画像では分かり難いかもしれません)

そして、アイドリング時の排気を助けるアイドリングホールからの冷却水の吹き出し量が通常の状態よりも明らかに多いです。

なるほどなるほど。。。

 

まずはインペラを見てみましょう。

検水の勢いが無くなるような経年劣化の状態ではありませんでした。

過去の交換経緯が分かりませんので交換しておきます。

 

サーモスタットケースを開けてみると、、、、

あれ!?

サーモスタットが入ってない。

エンジンアノードの上面には液体ガスケットのようなものが塗られています。

 

ん~、何か考えがあってサーモスタットを取り外しているのかな?と思いKさんにLINEしてみると、なんとサーモスタットを取り外していることを知らなかったらしく困惑されてます。

話を聞くと当店にご入庫いただく前に知人に紹介してもらったたスズキの販売店にメンテナンスに出したことがあるらしく、その時に取り外されたとしか考えられないとのこと。

Kさんがメンテナンスに出したそのスズキの販売店に問い合わせてみたところ、

言葉を濁しながらサーモスタットを外したと暴露したそうです。

勝手に外してKさんに伝えてないってヤバイですよね。

 

サーモスタットは外したらアカン!

サーモスタットはエンジンの温度を適正に保つ為に必要なパーツです!

サーモスタットを外してしまうとオーバークールという状態となりエンジン温度が上がらずピストン径が小さいままなのでシリンダーとのクリアランスが適正値になりません。

こういった状態でずっと使っているとピストンが頭振ってる状態となり良くなく、またアイドリング回転数も設定値で安定しません。

サーモスタットの弁があることで早くエンジンを温めてクリアランスを適正値に持っていきその後は温度変化によって弁の開閉で適正温度を保ちます。(元々、サーモスタットが付いていない機種はそれに応じたクリアランス値で設計されています)

開きっぱなしの固着もダメ。

30年ぐらい前に夏場はオーバーヒート防止としてサーモスタットは外しておいた方が良いなんて言われてた時代もありましたが、今考えればそれは浅はかな考えです。

そういった時代背景のなごりか割と年配の方が「サーモスタットは要らない」という考えだったりしますが、要らない物なんて付いていないんです。

このサーモスタットを外したのは真冬の1月らしくホント意味不明な行動です。

 

サーモスタットを取り付けて正規の状態に戻しました。

 

お次は燃料系のメンテナンスをしていきましょう。

 

塩害腐食有り。

 

チャンバーも。

 

ん??

赤丸の部分にはスプリングが付いているはすなのですが付いていません(非常に小さなスプリングな為、繊細な注意を払っておかないと飛んで行ってしまったら見つけ出すのはまず不可能です)

これ、スズキの販売店でのメンテナンス時にスプリングを失くしてしまって「無くても大丈夫だろう」と勝手な判断で組んでるのでしょう。

もうデタラメだな。。。

 

スプリング取り付け完了。

本来このようにスプリングがついています。

メーカーが設計の段階で必要な物だと判断して付けていますので勝手な個人的な判断で外したらダメです。

海で使う物なので安易な判断は命に関わりますよ!

 

メインジェット交換です。

左側:付いていたメインジェット

右側:新品のメインジェット

緩める時にナメたわけではなく、ナメた状態で付いていました。

DF2はキャブレタ―管理をきちんとしていないとメインジェットのねじ山をナメやすく、

左側のような状態になってそのまま使っているとそのうち緩めることが出来なくなり、キャブレターASSYで交換しないといけなくなります。

 

ネジ山は塩害腐食せずベストコンディションで整えておくことが大事です。

 

チャンバー、綺麗になりました。

 

燃料タンク内部に入っていたボロボロになったスポンジの残骸。

 

ギヤオイル白濁無しでOKでした。

 

プラグ交換しておきましょうかね。

 

スイベルのグリスアップも。

 

過去に倒してしまったことがあるらしくアンダーケースの持ち手が割れてました。

 

修正しておきましたのでこれでOKデス。

 

カウルのロック部分のファスナー

これ良く劣化しますね。

交換しておきまよう。

 

バッチリ良好な状態になりました!

 

検水の勢いも正常になりアイドリングポートからの吹き出しも正常になりました。

 

他店でいい加減なことをしてると当店に入庫した時に全てが分かりますョ。

貴方の船外機は大丈夫ですか?

 

ご利用ありがとうございました。

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