ゴムボくらぶです
石川県金沢市のYさんからトーハツ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
●7/23以前にご入庫いただいていた機になります。
今年の2月にフリマサイトにてボートとセットで購入したというトーハツ2馬力。
スターターロープが全く引けないとのことで石川県から送っていただきました。
この機会に各部のオーバーホールを行いフルメンテナンスをしておきましょう。
型式3BV(MFS2A)
製造年月:平成22年2月
トーハツ2馬力のスターターロープが引けない!【石川県金沢市・Yさん】
ガッチガチに固着しており全くロープが引けません。
そして、シフトレバーの動きもかなり固いですのでオーバーホールしときましょ。
あっ、心霊写真!?がw
この辺りもバッチリ綺麗にしてから組付けますョ。
ロアケースの取り付けボルト
こんなボルト1本でも折れてしまうと後の作業が大変ですので慎重に外します。
組付け時は新しいボルトに交換します。
さて、ドライブシャフトが強烈に固着しております。
クランクケースヘッド解体。
抜けません。
ここまで強烈に固着しているのは初めてです。
スプラインのグリスアップがいかに大事かが分かりますね。
あの手この手でやり尽くし。。。
ようやく外れました。
お次はこちらいってみましょう。
ん~、いかにも固着がヤバそうな雰囲気です。
塩噛み大ですが何とか折らずに外せました。
インペラの状態良くないですね。
ポンプベース外し
ポンプベースは一部腐食している部分があるので交換します。
トーハツ2馬力はだいたいこの部分がやられますね。
海で使えば仕方ないです。
新品のポンプベースはオイルシールも組み込み済みです。
ねじ山キレイキレイ
バッチリですね。
何年先でも塩噛みしないよう塩噛み防止処理を行って組み上げます。
ペラ側のオイルシール交換
クラッチ交換
オイルパンのボルトも数本固着してましたので、今後もちゃんとメンテナンスできるようにねじ山ケアをしておきます。
普通に緩めたらボキボキ逝きますョ
サーモスタットは開きっぱなしで固着状態。
交換です。
その他、必要な作業を行ってエンジン完成
シフトレバーのオーバーホール
このシフトレバーは固くなった状態だと動くのに抜けないという状況になりますが、まぁ抜くのにはコツがあったりします。
グリスニップルが無い年製なので加工取付けしておきます。
オケィ
キャブレターはかなり汚れており内部は完全に詰まっておりました。
普通に分解清掃しても詰まりが解消できなかったのでメクラ開放、再セッティングでようやく調子が良くなりました。
ホースクリップがボロボロだったので。。。
交換
燃料キャップが補修されていたので交換しておきました。
内側のホースクリップもサビサビ
交換後は現行型の形状に変わります。
この形状の方が力が入り易く回しやすいですね。
ただ、このキャップの難点は暫く使って馴染むまでエアーベントを開けた時に締まる向きに戻ろうと跳ね返りの力が強くエアーベントの開閉がちょっとやり難い印象です。
要因は中のストッパーがプラスチック製に変わって回転することに対しての柔軟性が低いからです。
使っているうちに柔軟性が出て問題なく扱えるようになりますが、最初どうしても使い辛いという場合はキャップを開けた状態でエアーベントの開閉をすれば難なく操作できます。
最後に、ギヤオイルドレンのねじ山がナメ気味だったのでここも修正しておきました。
いろいろと苦労しましたがバッチリ良好な状態になりました。
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
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