ゴムボくらぶです
福岡県行橋市のOさんとSさんから2機のトーハツ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
OさんとSさんはお二方とも現行型のトーハツ2馬力を所有されており、2機とも再始動時にエンジンが掛かり辛かったりと調子が良くないらしくご一緒にお持ち込みいただきました。
今回、内容的に短いので1記事にまとめさせていただくことにしました。
Oさんのトーハツ2馬力
型式3BV(MFS2C)
製造年月:令和3年6月
令和3年製C型のトーハツ2馬力。
温間時の再始動が困難だったり、ボートが斜めに傾くとエンストしたりすると聞いてます。
現行のC型は温間始動時はRESTART位置よりも、もう少しアクセルを回して掛けた方が掛かり易い印象です。
その個体のくせというか傾向を把握して使いこなせば難なく扱えるとは思いますが、仕組みが分からないとなかなか難しいかもしれません。
【各操作時における燃調の状態】
●チョークを引いてSTART位置での始動(最も燃調が濃い状態)
●START位置での状態(基本となる燃調の状態)
●RESTAT位置での始動(燃調がやや薄くなる状態)
と、操作状況によってとれぞれ燃調が違います。
エンジンの仕組みは冷えていると燃調が薄くなり温まると燃調が少し濃くなります。
なので、冷間時の始動はチョークを引いて燃調を濃くして始動して、温間時の再始動はRESTERTで燃調をやや薄くして始動するということになるのです。
適した始動方法はその時々でエンジンを停止していた時間や季節によっても左右されます。
キャブの再セッティングをすれば再始動時に掛かり易くすることも可能ではありますが、、、
いろいろとお話した結果、今回はキャブレターを交換することになりました。
交換するのは私が燃調を合わせているキャブです。
エンジンの方はこれで解決です。
その他も一通り点検・メンテナンスしておきましょう。
燃料フィルターの清掃
大きなゴミが付着してました。
インペラボルトが固着する前に塩嚙み防止処理をしておきます。
令和3年製ですが既にこにように塩嚙みしています。
アノードも真っ白なので綺麗にしておきましょう。
次の分解が何年先でも塩嚙みを恐れることなく安心です。
シフトレバーの動きが固くなってましたが、この段階なら非分解で復活させることが出来ます。
納品時、Oさんはシフトレバーの動きを確認して激軽になっていることに大変ビックリされておりました。
ブラケットのクランプが片側ガチガチに固着してて全く架台から外せない状態でしたが、何とか復活させることができました。
シャーピン曲がり→交換
ギヤオイル交換
エンジンオイル交換
念のためにプラグも交換しておきました。
Oさんご持参によりアルミペラへ交換
Oさんのはこれで完了です!
交換した部品
Sさんのトーハツ2馬力
型式3BV(MFS2C)
製造年月:令和3年6月
Sさんのトーハツ2馬力もOさんのと同じくキャブレターを交換してエンジン不調に関しては解決です。
こちらも燃料フィルターにはゴミが少し付着しておりました。
そして、同じくインペラボルトには塩嚙み防止処理をしておきます。
1本塩嚙みしてます。
ギヤオイル交換
エンジンオイル交換
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
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