ゴムボくらぶです
石川県白山市のMさんからトーハツ2馬力のメンテナンス依頼をいただきました。
ありがとうございます。
シフトバーの固着症状があるようです。
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)
型式:3BV(MFS2B)
製造年月:平成25年4月
トーハツ2馬力のシフトレバーが固着!過去最強レベルで重症です!【石川県白山市・Mさん】
シフトレバー、ガチガチ状態で動きません。
1年ほど前に中古購入されたそうで購入当初からシフトレバーの動きが固かったとのこと。
しかし、そもそも正常な状態がどんなものなのかが分からずでこんなに固いものなのだろうか?と思いつつ使っていたそうです。
中古購入で注意すべき内容です。
正常な状態は指1本で動きます。
シフトレバーの固着は症状が出だしたら悪化するばかりで、修理を先延ばしにすると余計に修理費用がかさみます。
シフトレバー本体など症状が軽ければ再利用できたものが重症になると再利用できずに交換となってしまいますので、初期症状を感じた時には早めに修理をするのが得策です。
他のメンテンスも含めて予備整備と割り切って、3年に1度ぐらいでオーバーホールを行うのがBESTですね。
さて、まずはロアケースを抜きますがすんなり抜けてくれません。
どういった状態なのか察しがつきました。
エンジンを下ろした時にはするべきメンテをフルでやります。
さぁ、シフトレバー抜けるかな?
ガッチガチなので難航することがが予測できますね。
やはり、これはヤバいです!
あの手この手で少しだけ抜けましたが途中から全く動きません。
丸一日シフトレバーを抜く作業をやってましたが、最終的にハウジング側が割れました。
過去最強の強烈固着!
今までシフトレバ―が抜けずにドライブシャフトハウジングを交換することになったケースは無かったですが、今回ばかりはどうしようもないです。
ドライブシャフトハウジングは約27,280円します。
Mさんに状況と概算費用を伝えて修理を続けるかどうかをお聞きしてみました。
修理続行でお願いしますとのお返事を頂きましたのでドライブシャフトハウジングを交換してバッチリ仕上げます!
ドライブシャフトハウジング交換
元々グリスニップルが無い年製でしたが、グリスニップル付きになりました。
加工でグリスニップルを取り付けることも可能ですが、元々グリスニップルが付いているに越したことはありません。
こちらも良い感じになりましたよ。
サーモスタット動作OK。
サーモスタット・ケース内部の塩清掃をします。
インペラボルトは4本とも塩噛みでガッチガチでした。
4本とも折れておかしくないレベルでしたが3本は何とか折らずに外しました。
この固着で1本折れなら、まあぁ良しとしましょう。
インペラはかなり劣化してて一部羽根が切れてました。
各部の状況的に見て過去一度もインペラ交換してないんじゃないかな?
塩は年数経過と共に硬化が進み最終的に石のように固くなります。
折れボルト抜き、ねじ山整地完了♪
ボルトが折れた場合は抜くことが最善策で、ドリルで穴を開けてタップを立ててねじ山を作り直すのは品質が下がる為、最終手段です。
燃料系のメンテナンス
P/S・アイドリング回転数、再調整
各部、バッチリ良好な状態になりました。
ご利用ありがとうございました。