ゴムボくらぶです
熊本県熊本市のやっちゃんとさんからマーキュリー2馬力のスロットル化&メンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
やっちゃんとさんはTwitterで絡まさせていただいているフォロワーさんで、TwitterのDMからご依頼いただきました。
TwitterをはじめInstagramなど「ゴムボくらぶ」のアカウント名で登録していますので、各種SNSのDMからでもメンテナンスや修理依頼など、ご気軽にお問合せください!
では、見ていきましょう!
型式:3AR(2M)
製造年月:23年1月
マーキュリー2馬力のスロットル化
もはや定番となったアクセルのスロットル化ですね。
バーハンドルでアクセル操作できると、やはり便利ですよね。
グリップを外すと中は十字形状なので、まずはスロットルが取り付けられるようにパイプを使って円形にします。
キャブトップを加工して質の高いスロットル化を行います。
アクセルワイヤーがスターターリコイルに接触して傷つかないないようクランプを取り付けて誘導します。
うむ、我ながら完璧な仕上がり!
ギヤオイル白濁
ギヤオイルを抜いてみると。。。
逝ってます。
去年、やっちゃんとさんがインペラを分解して状態を確認し、ボルトをグリスアップして組付けたとのことでしたが結構塩嚙みしてました。
恐るべし塩
こんな感じでグリスに混じって塩が噛んでます。
ポンプベースを外してオイルシールやOリングを交換します。
ネジ山掃除をして綺麗にしておきましょう。
プロペラシャフト側のオイルシールも勿論交換。
インペラも新しくなってピカピカ!
ポンプベース内部の水路は結晶も少なく良好な状態でした。
インペラボルトはグリスアップに加え、塩嚙み防止処理をしてますので次回のインペラ交換時は塩嚙みの心配はありません。
キャブレターも点検・清掃します。
過去、ガソリンがオーバーフローしたことがあると言っておられました。
フロートバルブ先端周辺のメッキが剥がれています。
こういう状態になっていると剥がれたメッキが先端に詰まってしまうことがありオーバーフローの要因となります。
交換
チャンバーガスケットも交換しました。
その他の作業
アノードが固着していて外れないので外してほしいと言っておられました。
これ、アルアルでアノードが固着して簡単に外れない個体が非常に多いです。
メンテナンスに入った機は私が一度外して清掃してお客様に戻すことが多いです。
こうすることで、一時の間は後にお客様がご自身でアノードを外そうとする時に難なく外せますからね。
アノードは交換時期でなくとも定期的に外してワイヤーブラシなどで磨いて取り付け直してやりましょう。
そうすることで、固着が防げます。
アノード交換して綺麗になりました。
シフトレバーの動きが固かったので分解してみると、内部グリスの粘度が高すぎたのが原因でした。
シフトレバーはあまりにも粘度が高いやつだと逆に動きを悪くしてしまいます。
グリスの用途は適材適所に。。。
ですね。
シフトレバーは粘度を示す規格で言えば「ちょうど2」までが良いと思います。
今回は内部のグリスを洗浄してヤマハのグリースAを入れました。
エーゼットの極圧有機モリブデングリスでも問題ありません。
●シャーピン交換
●プラグOK
●ギヤオイル交換
試運転
【冷間始動】チョークを引いてアクセルを少し開けた状態で2~3回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
【検水】良好
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
マーキュリー2馬力のメンテナンス&スロットル化【愛知県豊川市・Tさん】