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トーハツ/マーキュリー9.8馬力(2st)

淡水使用のはずのシープロ9.8馬力が大変なことになってます!【新潟県長岡市・Fさん】

ゴムボくらぶです

 

新潟県長岡市のFさんからシープロ9.8馬力のメンテナンス依頼を頂きました。

ありがとうございます。

 

約1年前に淡水で使用していたというシープロ9.8を購入されたそうです。

ここ最近、検水の温度が温かく量も少なくなったとのことでご入庫頂きました。

 

シープロ9.8馬力のメンテナンスについて書いておきますと。。。

シープロ9.8馬力はヘッドボルト固着が鬼門で、大半の機体は固着していると思われます。その場合サーモスタットの単体動作テストが困難になります。

これを深追いするとなると最悪シリンダーブロック交換となりる可能性があり、メンテナンス代金は10万オーバーとなります。

 

今回ヘッドボルトが固着していた場合は、サーモスタットは触らずにその他の部分をお願いしますということでお引き受けしております。

 

おまかせ

 

 

型式:3K9

製造年月:12年6月

淡水仕様のはずのシープロ9.8馬力が大変なことになってます!【新潟県長岡市・Fさん】

約1年前に中古購入されたシープロ9.8馬力

海での使用は約1年です。

果たしてヘッドボルトは緩むか!?

 

1本目・・・おっ!緩んだ!

 

2本目・・・ダメや固着しとる

3本目・・・またダメや。。。

4本目・・・これもダメや。。。

 

結果、11本中10本が固着しとりましたorz

 

Fさんに10本固着の状況を説明すると、当初のお話通り「サーモスタット以外のできる所をお願いします」

というお返事をいただきましたので、その他の部分をやっていきます。

 

まず、現状の状態を状態を確認します。

エンジンを掛けてサーモスタット用の開閉確認用の検水を見ると現状閉じた状態です。

そして、わりと早い段階から通常検水の方が温かくなってきました。

検水の温度というのはサーモスタットが閉じた状態では温かくなるまでに時間が掛かり、開いたままの状態では早く温かくなります。(水温によっても時間は変わります)

状況が合致しませんのでおかしいです。

 

ロアケースを抜いてみると内部には塩がかなり溜まっています。

 

インペラケースのとこにも塩が落ちてきてる。

う~む、通常はここまでならないけどなぁ。。。

 

そして、あるべきでない部分に謎の筒があります。

なんだこれは!?

 

これはクランクケースヘッドが腐食して落ちてきているとしか考えられない。

水路の状態ががヤバそうな予感がします。

 

エンジンを下ろしてみると、

なんじゃこりゃー!

 

これは酷い。。。

 

エンジン側の水路もこんな感じです。

そしてやはりクランクケースヘッドが腐食して脱落しています。

 

本体をひっくり返してみると。。。

 

出てきました。

腐食して脱落したクランクケースヘッドが。。。

 

穴掘り作業をして本来の水路に広げていきます。

塩が蓄積するとアルミの壁面が腐食してボロボロになってしまいそういった壁面腐食が数か所あります。

 

排気カバー側を開けました。

 

エンジン下部ほどではありませんが、こちらもだいぶ水路に塩が詰まっています。

 

 

各部分へ繋がる水路にはこんな小さなところもあり、半分ぐらい詰まってます。

検水が温かかったのは、このように塩詰まりで十分な冷却が出来ていなかったからです。

 

だいぶ塩堀りが進み本来の形が出ました。

 

特に塩の蓄積が酷かったこの部分の表面のアルミが侵食され、肉厚が薄くなっています。

 

補強しておきます。

 

排気ポート周りがオイルでベトベトだったのでできる限り清掃しておきました。

 

壁面腐食が進んでいる部分。

 

補強完了

 

シリンダーブロックを交換するのが一番良いのですが、メンテナンス費用も10万オーバーを覚悟しないといけなく、結論この船外機にどこまでお金を掛けるかという話になってきます。

Fさんはいづれ新品購入を考えているとのことで、今回は現状出来る限りの現物メンテナンスで行います。

 

新品を買ったらまずはヘッドボルトのグリスアップを!

必須作業です!

 

排気カバー、綺麗になりました。

 

クランクケースヘッドはこのようについています。

清掃できないシリンダー側水路も塩が溜まっていると思いますが、現状できる作業はここまでです。

シリンダー側へ繋がる水路にパーツクリーナーやエアーを入れてみると流通はしているようなので、完全に詰まっているということはなさそうです。

 

 

その他の作業

インペラの交換をしておきます。

だいぶくせがついてますね。

 

プレートの下に塩の蓄積はありませんでした。

 

キャブレターの清掃

アイドリング調整スクリューが固着しています。

M4の小さなボルトなので無理をすると折れるため、通常とは違う方法でアイドリングを調整をしました。

 

ギヤオイル交換

 

●スターターロープも交換。

 

完成!

無事検水冷たくなりました。

 

交換した部品

ご利用ありがとうございました。

 

シープロ9.8馬力・ヘッドボルトのグリスアップ【福岡県北九州市・おかちんさん】

ゴムボくらぶが使ってる船外機メンテナンスの必須アイテムのご紹介!

 

●おすすめの耐水グリース

一般的な耐水グリースより粘度が高く持ちが良いです。

 

●80g用のグリースガン

エンジン下の首周りなど、グリースニップルからの注油に使用します。

ジャバラの状態で入れて使えるので綺麗に使えて便利です。

上記の80gグリースで使えるのでグリースガンとセットで持っておくと便利です。

 

●液体ガスケット

自己メンテナンスをする人には必須アイテムである液体ガスケット。

乾くのに1日程度掛かりますが硬化後の密着力が強く1215がお勧めです。

オイルシールの外周塗布にも使えます。

 

●シリコングリース

ゴム製品には攻撃性が低いシリコングリースを使うのが基本です。

オイルシールの内側やOリングなどゴム製品に塗布して使います。

 

●言わずと知れたマリンスプレーの定番です!

CRE 6-66

釣行後は錆び易い箇所にシュッっと

 

●キャブレタークリーナー

キャブクリーナーは安物が洗浄能力が低くてダメです!

私が使ってみておすすめするのはYAMAHAのヤマルーブです。

洗浄効果は勿論高く、汚れで変色したジェット類など浸け置きしておくだけで綺麗な金色に戻ります。

 

●パーツクリーナー

キャブクリーナーで洗浄したあとはパーツクリーナーでキャブクリーナーを洗い流してください。

キャブクリーナーで洗浄したのみだとべたつきますので。

 

●ピンポンチ

抜けにくいシャーピンを外す時にピンポンチがあると作業がスムーズにいきます。

釣行時の携行アイテムとして小型ハンマーとピンポンチがあれば便利ですよ!

 

●小型ハンマー

小型のハンマーですがヘッドの重さがそこそこあるので打撃力も強くコンパクトでなかなか良いですよ。

 

●ギヤオイルの交換におすすめなドライバー。

軸が四角形なのがポイント!

スパナをかけて緩めたり締めたりできます。

スパナをかけると固かったネジが嘘のように回ります。

 

●ギヤオイル交換アイテム

1Lのペットボトルに取り付けて使用します。

ホースの先端に付属のアダプター(M8×1.25)を取り付けることで、ホンダ・トーハツ・マーキュリー・スズキなど、ほぼ全メーカーのドレンボルトに適合します。

チューブタイプと比べるとドレンを閉める時に落ち着いて作業ができるのでおすすめです!

 

 

今後もおすすめアイテムがあれば追記していきます!

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