ゴムボくらぶです
三重県津市のUさんからトーハツ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
釣行後、バケツで塩抜きをしていたところ検水が出ていないことに気づき、Uさん自身でインペラや水路などを点検してみたそうです。
ロアケース内部まで分解してみたものの、組み立て方がよく分からなくなってしまったとのことでご依頼いただきました。
その他、海が荒れ気味な時にエンジンが掛かり辛い時があるとのことです。
おまかせでご依頼頂いてますのでその他の箇所も全体的に見ていきます。
型式:MFS2C
製造年月:令和3年6月
トーハツ2馬力・検水が出ないは水を吸い上げてないのか??【三重県津市・Uさん】
この状態で発送いただきました。
インペラ周りのパーツやギヤ関係のパーツなどが袋に入っています。
令和3年製とまだ新しいのでポンプベースも簡単に外れたようですね。
検水が出なかったということですが、インペラ自体は全く問題ありません。
令和3年製ということで新品と比べても変わらないぐらいまだゴムも柔らかいので、インペラは再利用します。
水路の確認もしましたが特に問題はありません。
分解する時にOリングを傷付けてしまってるようなので交換しておきます。
こういったOリングが入っている箇所にはシリコングリスを塗布してから組みます。
滑りを良くしておかないと組み込み時にOリングが捻じれてしまうからです。
シリコングリスは自己メンテをする方には必須になりますが、このグリスは質が良く容量も多くて、そして価格もリーズナブルなのでお薦めです。
正常な状態に組み上げました。
ここで検水についてちょっと掘り下げて考えてみましょう。
検水というのはインペラによって組み上げた水の一部をパイロットウォーターとして排水してます。
水をちゃんと組み上げてますよ~と目視で分かるようにするためのものですが、インペラから吸い上げられて直ぐに検水として出ています。
エンジンの内部に入ってから排水される冷却水は別の所から出ています。
この赤丸で囲った穴でから出ています。
エンジン内部から排水された水によってケース内部の水位が変動することによってこの穴から押し出されます。
検水が出ない状況には2パターンあります。
1:インペラに不具合があって水を吸い上げていないという状況
2:水は吸い上げているが検水が出ていないという状況
必ずしも
検水が出ない=水を吸い上げてない
ではありません。
どちらかを確認するにはシフト位置がニュートラルになっていることを十分確認し、そして絶対体がシフトレバーに当たらないよう気を付けながらバケツの中に手を突っ込んで排水穴の位置を確認してみれば分かります。
排水の水流が出ていれば水は吸い上げてます。
今回は2の状況だったと思います。
検水口にゴミが詰まって出ないということがたまにあります。
こういった場合はまず針金などを検水口に挿して少しグリグリしてみて詰まってないかをチェックしてみてください。
ゴミ詰まりであればそれで検水は出るようになります。
アノードを一旦外してタップでネジ山掃除をしておきます。
アノード取り付けボルトの適合タップはコチラでゴザイマス↓
キャブレターの清掃をしておきます。
内部は綺麗なものでした。
燃料フィルターも綺麗です。
サーモスタット動作OK!
ケース内部は塩少々
綺麗にしておきました。
●イグナイターのクリアランス調整
●シャーピン交換
●ギヤオイル交換
バッチリ検水出てますョ!
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
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