ゴムボくらぶです
福岡県宗像市Tさんからトーハツ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
中古購入して間もないのかな?
海上で突然ガソリンが漏れ出したそうで、これはちょっと怖いなということでご入庫されました。
では、見ていきましょう
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製造年月:21年3月
型式:3BV(MFS2A)
トーハツ2馬力・おまかせメンテナンス
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いきなりこの画像ですが、ですがエンジン下ろしました。
燃料コックを回しても抵抗が無く機能していない感触でしたが・・・
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カウルの中に燃料コックの連結パーツが落ちてました。
A型はこのような連結パーツがあるのですがこれが外れやすいです。
恐らく購入時から外れていたのだと思われます。
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このコックを回す時にうっかり下に引っ張らないように注意しておいてください。
外れてしまうと取り付けするのがとてもやり難いですので。
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冷却水を汲み上げてすぐのところです
塩が凄いので清掃してから組み上げます。
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こちらエンジン側への入水路。
塩で穴が半分詰まっています。
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水路の流通を確認しつつ清掃します。
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あの小さな穴から入った冷却水はこのサーモスタットケース奥の穴に繋がっています。
意外にもサーモスタットケース内には塩は無く綺麗なもんです。
で、サーモスタットが開いたら右側の穴を通ってエンジン下部から排水されるという流れになります。
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サーモスタットの動作OK!
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クランクケースヘッドのメンテナンスをやっておきましょう。
パーツ交換+αのオリジナル対策をして塩害に備えます。
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シフトレバーも固くなっていたのでこちらもしっかりと整備をやっておきます。
旧型はOリングが2個で現行型は外側のOリングが無くなり内側1個のみになっていますが
私の考えではこれは逆で、内側を抜くべきだと思いますね。
しっかりメンテナンスしてから組み上げます。
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この年製はグリスニップルが無いので加工取付します。
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これで定期的にグリスアップできます。
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ウォーターパイプ上部のグロメットは、だいたいこのように排熱で劣化していますので分解時には同時交換になります。
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お次はインペラ交換です。
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よく塩が噛んでますね
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インペラはこのように変形していました。
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ん~
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ん~
これ過去にインペラ焼き付かせてますね。
水無し運転か?
インペラは焼き付くとライナーにこびりつきます。
そして、マイナスドライバーでガジガジとこさぎ取ると写真のようにライナーに傷が入るのです。
プレートにも深い傷が入ってます。
ライナーとケースが溶着された状態になっているため傷入りライナーだけを外すことができませんので、ケースごと交換することにします。
もちろんプレートも交換。
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Oリングも交換です。
今後、インペラボルトが塩嚙みしないよう対策をして組み上げました。
これで何年先の分解でも塩嚙みしません。
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海上でガソリンが漏れたということですがこれはオーバーフローでしょうね。
オーバーフローってどんな船外機がなりやすいかというと、長期間使っていない船外機などです。
機械物って何でもそうですが使ってないと調子を崩します。
可動部などの動きが渋くなるんですよね。
「数年倉庫に保管してました」
という中古船外機などは注意が必要ですね。
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きっちり隅々まで清掃します。
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フロートの金具部分も汚れを落としておきます。
キャブクリーナーはヤマルーブがおすすめ!
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燃料キャップのストッパーが切れて無くなってました。
A型のキャップは回しにくく使い辛いため、キャップごと交換してB型のキャップを取り付けました。
B型キャップの方が断然回しやすいです!
あと、キャップの下のスポンジもボロボロになっていたのでこれも交換
このスポンジがボロボロになるとスポンジカスが燃料タンク内部に入り易くなるのでボロボロになったら迷わず交換!
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トップカウルのパッキンがデロンデロンに剥がれていたのでこれは何とかしたい!
前オーナーさんがコーキングのようなものを塗っていたようで汚いです。
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ドリルの先に取り付ける通称消しゴム
これを使ってカスを取り除いていきます。
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文明の利器は偉大です!
これ手作業で取ろうと思うと大変なことです。
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3Mの強力両面テープ、ハイタック9708で再取り付けします。
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これでバッチリ
その他の作業
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燃料ホースがプラスチックのように固くなっており燃料コックも状態が良くなっかたので一緒に交換しました。
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サビサビボルトも綺麗に
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イグナイターのクリアランス調整
●キャブレターの取り付けボルトが曲がっていたので交換
●タペット調整
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
●シャーピン交換
試運転
【冷間始動】チョークを引いてSTART位置にて2回で始動
【温間始動】RESTERT位置にて1回で始動
【吹け上がり】良好
【検水】良好
交換した部品
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ご利用ありがとうございました。
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