ゴムボくらぶです
福岡県北九州市のNさんからトーハツ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
型式:3BV(MFS2B)
製造年月:27年9月
ドライブシャフトを抜いてみるとアララ酷い状態だった【福岡県北九州市・Nさん】
今回、このトーハツ2馬力はロアケースが外れた状態でお持ち込み頂きました。
と言ってもドライブシャフトはエンジン側に残ったままで、本来抜けるべきではないインペラ側から抜けている状態です。
ドライブシャフトが何らかの原因で抜けない状態になってしまっています。
ドライブシャフトが付いたままの状態でエンジン下ろしました。
この状態にしてもドライブシャフトとクランクケースヘッドが外れないので、ロアケースを下から抜こうとしても抜けないはずです。
さて、この中は一体どうなっているのか!?
エンジン側はこのような状態になってます。
ドガチガチに固着しておりましたが何とか分離できました。
ドライブシャフトがガリガリに削れて深い段差がついてしまってます。
これ、塩によって削れてしまってます。
ステンレスをも削ってしまう恐るべし塩の力!
ドライブシャフト交換ですね。
塩を落としてメンテナンスしていきます。
深くえぐれている部分があるので穴埋めしておきます。
消耗部品の交換をして組みます。
オイルシールのがじりが起きないようシリコングリスを塗っておきます。
塩噛みのメカニズムを考察し、プラスαの対策を加えておきます。
こうすることで単純な部品交換よりも数倍長持ちします。
過去相当数行ったメンテナンス経験から船外機はプラスαの対策をした方が良い部分が複数あって、他機種においてもこういったオリジナルの塩害対策をよくやっています。
見えない部分ですが長期間良好な状態を維持できるというところで差が出ます。
シフトレバーが固くなってますのでこちらも分解メンテナンスをしておきます。
シフトレバーの固着もホント多いですね。
固着シフトレバー、だいぶ抜くの早くなりましたw
グリスは入ってっても固着するという。。。
こちらも固着のメカニズムを考察し、今後固着しないようにちょっとオリジナルのやり方でメンテナンスします。
新品のドライブシャフトです。
私が写り込んでますが心理写真ではありませんw
組み立て
塗装が剥がれていた部分はタッチアップ
その他の主な作業
●タペット調整
●キャブレター・燃料系の清掃
●サーモスタット点検OK
●スターターロープ交換
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
試運転
【冷間始動】チョーを引いて2回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
【検水】良好
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
トーハツ2馬力・使用後はしっかりと水通しを!【山口県下関市・Kさん】