ゴムボくらぶです
山口県山陽小野田市のTさんからトーハツ2馬力のメンテナンス依頼をいただきました。
ありがとうございます。
シフトレバーが固着してしまったとのことです。
*当ゴムボくらぶでは依頼者様との信頼関係を第一に考えており、業務の透明性や入庫時の状態・作業内容の報告を目的として一部を一般公開しております(技術の漏洩防止として公開していない内容も多数ございます)
型式:3BV(MFS2B)
製造年月:27年10月
トーハツ2馬力・シフトレバーの固着修理は早めに出す方が良いです【山口県山陽小野田市・Tさん】
シフトレバーですが、完全固着しております。
1mmも動きませんw
前シーズン?に動きが固くなってきたなと思っていたらしいのですが、とうとう完全固着してしまったとのことです。
シフトレバーは固くなりだすと、そのまま使ってると確実に悪化の一途を辿ります。
初期段階であれば交換部品も最低限で済む可能性が高いですが、末期になるとレバーを壊して外さないといけないケースが多くなりますので早めに修理する方が費用を抑えられます。
さて、エンジンを下ろしていきますがキャブレターの組み方が間違ってます。
インマニとキャブレターの間にあるべきインシュレーターがファンネル側に入ってます。
正常な位置にインシュレーターを入れたらロッドがスロットルを押すからこのように組んでいるのか?単に間違えているのか?はわかりませんが組付け時には正常な状態に組み直してアクセルワイヤー調整をします。
良く錆びてますね。
後で塗装しておきましょう。
完全固着状態のシフトレバー
末期になるとこのように壊して抜かないといけなくなります。
シフトレバー交換です。
エンジンを掛けると検水が出なく穴を棒で突いてやると出だすと言ってました。
検水口の隣にある小石が蓋をする犯人です。
棒で突くと一時的に開通しますが直ぐ横にある為、また吸い込んで詰まるんですよね。
ウォーターパイプの周りにも複数の小石があります。
この小石はインペラから汲み上げられたもので恐らく出航場所のものです。
離着岸時にロアケースと地面を近づけすぎると、このように吸い込んでしまいますので気を付けておいた方が良いですね。
エンジンを下ろした機会にその他の作業も行います。
サーモスタットは塩が結構凄かったですが動作に問題はありませんでした。
ケースの中も塩が凄い!
綺麗になりました。
ケース内部も綺麗に
小石を取り除いて水路もクリーンになりました。
キャブレター清掃
取付け直して各部の調整をします。
インペラ交換
ねじ山清掃しときます。
こちら付いてたインペラ。
状態良くないですね。
羽根4枚の角が削れています。
新品インペラ
アノードの状態も良くなく取付けボルトも固着してましたので解除
この調整ノブの固着多いですね。
こちらも解除しておきました。
ギヤオイル白濁無しです。
ドレンボルトが舐めてしまってましたので、上下共に交換しました。
このボルトで締めつけると次は緩められなくなってしまいます。
ドライバーのサイズをしっかりと合わせることが大事です。
入庫時はエンジンの掛かりが良くなかったですがバッチリ良くなりました。
全てにおいて絶好調になりました。
これからのシーズン安心してお楽しみください♪
ご利用ありがとうございました。
エンジンの掛かりが悪いトーハツ2馬力を直します!【長野県岡谷市・Tさん】