こんにちは、ゴムボくらぶ(@gomubo_club)です。
盆休みを利用してmy船外機をメンテナンスしましたので備忘録としてUPしておきます。
キャブの清掃とかはちょくちょくしているので、今回は違うところを中心にやります。
写真が多いため、エンジンとギヤ周りは別々の記事でUPします。
ギヤまわりはこちら
20年式のトーハツ2馬力(MFS2A)
中古で買った船外機で年式は古いですが、数々のテスト走行を乗り越えた愛着がある船外機です。
マイ船外機備忘録・エンジン偏
フライホイルが結構錆びてました。
そのままにしているとどんどん錆が悪化していきますので、組み付け前に錆び止めを塗っておきます。
とりあえずエンジンを下ろします。
アクセルワイヤーは外す前にこうしてテープを貼っておくと組み付けの時に、どちらについていたものかが分かり易いです。
アクセルワイヤーの先がとまっているこの部分ですが、このネジは全く緩めなくてOKです。
見え難いですが下側にも切れ込みがあるので下に向かって抜きます。
アクセルワイヤーの固定部分を外したあとに、テープを貼っている方のワイヤーを先に外してもう片方のワイヤーを後に外します。
組み付け時は逆の手順ですね。
ドライブシャフトとクランクシャフトの連結部分(スプライン)が以前から固着しておりました。
今回はこれを抜くのがメイン作業となります。
ゆっくり時間が取れる時しかできなく延び延びになっていたため、この機会に時間を掛けて分離します。
頭を捻って考えた結果、船外機を逆さにしてドライブシャフト伝いに連結部分までオイルを浸透させることにしました。
そしてスライドハンマーを使って少しづつ分離させます。
結構時間掛かりましたが無事分離させることができました。
連結部分です。
熱と塩による影響だと思われます。
穴の中は掃除して組み付けます。
流し込んだオイルで濡れていますが、クランクシールからのオイル漏れはないようですので今回はやりません。
次回の作業にすることにします。
エンジンを下ろすと必要になるエンジン下部のガスケット↓
ハウジング ガスケット 2~3.5馬力 4スト (3AB-61012-0) トーハツ 商品コード : 3AB-61012-0
水路についた結晶は想定内程度です。
組み付け時には古いガスケットを綺麗に剥ぐ必要があるのですが、これが結構手間なんですよね。
整備士あるあるだと思いますが、ガスケット剥ぎはカッターの刃だけを使ってやります。
刃の立て方とか微調整ができるのでこれが一番やり易いです。
馴れてない方はスクレーパーを使った方が安全ですが。。。
バルブクリアランス調整をしておきます。
排気側は基準値内でしたが吸気側は少し広くなっていました。
サーモスタットのチェックです。
良好に弁が開いていますね。
サーモスタット ガスケット 2~3.5馬力 4スト (3AB-01032-0) トーハツ商品コード : 3AB-01032-0
サーモスタット 2~6馬力 4スト (3H6-01030-0) トーハツ
シフトレバーグリスニップル取り付け加工
いつかやろうと思っていたシフトのグリスニップル追加をこの機会にやっておきます。
エンジン下ろした時にしかできないですからね。
この黄色丸の部分に取り付けます。
まずは穴を開ける前にスプリング部分の穴に細い棒などを入れて奥の壁面の位置を計測しマーキングしておきます。
この部分に掛からないように穴を開けないと失敗しますからね。
グリスニップル追加を自身でする場合は慎重に作業を進め十に分気をつけましょう。
【作業工程】
まずドリルの歯が滑らないようにポンチで位置決めをします。
上下左右に気をつけながら真っ直ぐに4.2mmキリで下穴を開けます。
この時、スプリング部分とシフトレバーの間の隔壁も貫通させます。
4.2mmの下穴が開きましたら、次はグリスニップル取り付け部分だけを5mmキリで再度穴を広げます。
*4.2mm→5mmは直ぐに開くので注意
5mm穴が開きましたら次はM6×1mmのタップ切りを使ってネジ山を作ります。
材質がアルミで柔らかいのでゆっくり慎重にしないといけません。
タップを切る時は切除用のオイルをつけてした方が綺麗に仕上がるので使っています。
無事綺麗にM6の穴が完成しました。
タップを切る工具
穴の内部には切り子がたくさんありますのでエアーやパーツクリーナー等を使って綺麗に掃除します。
シフト側に開いた穴は丸ヤスリで軽くバリ取りをしておきます。
次は取り付けるグリスニップルを少し加工しないといけません。
そのまま取り付けるとネジ山がスプリング側に飛び出しスプリングと干渉しますのでネジ山を面になるまで少しずつ削ります。
真鍮製のグリスニップルを使いますのでわりと簡単に削れます。
*現行型についている純正グリスニップルも真鍮製です。
少し削るとグリスニップル内部のスプリングとボールが飛び出しますが黄色いキャップがあるので無くて問題ありません。
真鍮製M6×1mmのグリスニップル
グリースガンで注油することはもちろんできますが、中央のボールが無いのでスプレーグリス(針金のように細いノズルのタイプ)を使って穴に直接注油することもできます。
スプレーグリスで注油できるのは便利だなと思います。
このスプレーグリスが最適。
エンジンの作業はこんなもんなので、次はギヤ周りを分解します。