ゴムボくらぶです
熊本県熊本市のNさんからトーハツ2馬力の修理依頼をいただきました。
はるばる熊本からお持ち込み頂きました。
ありがとうございます!
では、見ていきましょう

製造年月:29年4月
型式:3BV(MFS2B)
トーハツ2馬力・シフトレバーの固着修理

もはやトーハツ2馬力の持病と言ってもよいぐらい多い修理ですね。
このトーハツは軸が固着しておりシフトレバーが空回りしています。

最初からレバーは外して作業することにしました。
この軸が抜け辛い理由としてクリアランスがタイト過ぎるというのがあります。
1度修理したやつは多少穴が大きくなっていますので次からは固着し難くなります。
本来このぐらいのクリアランスで丁度良いかなと個人的には思います。
修理後は定期的にニップルからグリスアップをしていれば、もうそうそう固着はしないと思います。

苦労しましたが無事軸が抜けました。
この軸を抜くのは毎回同じやり方をしているのではなく状況に応じて臨機応変に工具などを作ったりしながら作業しています。
動いても抜けないのがトーハツ2馬力のシフトレバー。


軸穴やニップル経路など全てを整地・清掃して耐水グリスをたっぷりと入れて組みまました。
インペラ交換

お次はインペラを交換します。
見るからに塩嚙みがヤバそうな雰囲気ですね。

ボキッ。。。
折れないようにあの手この手を尽くしましたが、残念ながら1本折れました。

付いていたインペラはこんな感じ。

画像左下のボルトが折れてます。
ボルトが折れればポンプベースを外して折れボルトを抜き取ります。

ポンプベース、浮いてきました。

ポンプベースを外すにはコツがあってコツを掴めば苦戦せずに外せます。

ポンプベース再利用可能です。

折れボルトの抜き取り完了

インペラボルト組付け時は塩嚙み防止処理をして組み上げました。
これをすることで次回の交換時は塩噛みレスで交換できます。
クランクケースヘッドのメンテナンス

エンジンを下ろした際にはやっておきたい整備箇所です。

このボルトも今にも折れそうなぐらい塩嚙みしていました。
いや、普通に緩めたら折れてましたね。
このボルトが折れてしまったらなかなか厄介なことになります。

しっかりタップを立ててネジ山を綺麗にしておきます。

ここのOリングは劣化していなくともジワジワとOリングの内側まで塩が侵入してきます。
温度が上がる部分だから結晶化するのが早いんでしょうね。

これOリングを交換したわけではなく清掃しただけです。
劣化で潰れたりしてないでしょ?
それでもOリングの内側まで塩が侵入してくるんです。
なので、Oリングを交換するだけでは不十分だと判断し、長持ちするようプラスαの対策をして組み上げました。

クランクシャフトが錆びないよう超耐水グリスをベッタリ塗っておきました。
一つ持っておけば船外機全般に使える超オススメグリスはコチラ↓
オイルシール交換

ギヤオイルが白濁してました。

原因はプロペラシャフト側のオイルシールです。
何故かオイルシールの内側がめくれた状態でついていました。
これでは海水が侵入しますね。
使用頻度は少ない船外機だと聞いていますが、新品時からオイルシールがめくれているというのは考え難いので過去にロアケースを分解しているのかもしれません。

船外機はオイルシールの外側に液体ガスケットを塗って組んでおいた方が用良いです。
シリコン系の液体ガスケットを塗ることでオイルシールもスムーズに入ります。

オイルシールの外径と同じサイズのアダプターを使ってオイルシールを入れます。
画像のアダプターはプラグレンチを切って制作したものですが、同サイズのラチェットのコマでも代用可能です。

オイルシール内側には忘れずにグリスを。

こちらウォーターパイプのグロメット。
排気の影響を受けて劣化しているので、エンジンを下ろした際には交換しておいたほうが良い部品です。

グロメット交換、ウォーターパイプのチェック
亀裂なし
キャブレターの清掃

定番のキャブレター清掃です。


ジェット類はキャブクリーナー浸けにします。

エアージェットも汚れが溜まりやすい場所ですね。

安値なキャブクリーナーではなくしっかりと洗浄能力の高いキャブクリーナーを使いましょう。
その他の作業

錆びたフライホールを。。。

こうします!

イグナイターのクリアランスがむちゃくちゃな状態でこれ全部重ねて入りました。
ここも過去触っているんでしょうね~

0.2mmと0.9mm
0.2mmの方で火が飛んでいた感じですね。
適正地に合わせました。

タペット調整

アクセルワイヤー調整も合っていなかったのでスロットルがきっちり戻りきらない状態でアイドリングが下がらない状態でした。
適正に調整

追加で取り付けられていた燃料フィルター
自然落下式で上りラインにこのように燃料フィルターを取り付けると燃料が行き辛くなります。
入庫時はアクセルのレスポンスが悪く不調状態でした、
純正の燃料フィルターがついているのでこのようなフィルターを取り付ける必要は無く、むしろ取り付けることでマイナスになります。
これは取り外すことにしました。

●エンジンオイル交換
●ギヤオオイル交換
試運転

【冷間始動】チョークを引いてSTART位置にて2回で始動
【温間始動】RESTART位置にて1回で始動
【吹け上がり】良好
【検査水】良好
交換した部品

ご利用ありがとうございました。