ゴムボくらぶです
メンテナンス記事を楽しみにしている皆様、お待たせいたしました!
新たな工場に移って初のメンテナンス記事になります。
福岡県北九州市のY(Twitter:赤髪船長さん)さんからトーハツ2馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
ありがとうございます。
新品購入から約3年
購入当初から使用後はソルトアウェイを45Lバケツの水に混ぜて水通しをしてきており、現状水路が一体どのような状態になっているのか!?非常に気になるとのこと。
ソルトアウェイの効果はいかに!?
型式:3BV(MFS2B)
製造年月:平成31年3月
トーハツ2馬力・ソルトアウェイによるバケツ洗浄の効果は!?【福岡県北九州市・Yさん】
現状不具合は無いようですが、海で使っていれば使用後に洗浄をしていても確実に塩が溜まっていっています。
ここいらでフルメンテナンスをして状態を一旦リセットしておきましょう。
サクっとエンジンを下ろして一通りのメンテナンスをやっていきます。
そうそう、キャブレターを外してみるとガスケット&インシュレーターの向きが前後左右逆になっていました。
組付け時には正規の状態で組みます。
エンジン下側の水路の状態
流石に塩分濃度が濃い海水なので全く塩が無いとはいきませんが、3年使用していることを考えると良い方かなと思います。
サーモスタット
ケース内部はこんな感じです。
バケツ洗浄時はなかなかサーモスタットが開かないので、この部分に真水を通すのはなかなか難しいのでまぁこんなもんでしょう。
サーモスタット単体テストOK!
ソルトアウェイを使っていても塩は溜まりますが、そんなにカチカチではなくわりとサクサクと除去できます。
バケツ洗浄だと原液からかなり希釈することになりますので、飛躍的に効果があるとまではいきませんが、塩も落とし易いことを考えると使わないよりは使った方が良く効果はあると思います。
エンジン下ろしたタイミングでここもやっときます。
使用頻度にもよりますが、2~3年に一度エンジンを下ろしてフルメンテをするのが理想です。
タペット調整もね。
シフトレバーは固着してから修理するのと、定期的にオーバーホールをするのでは船外機自体が受けるダメージが違います。
固着しているシフトレバーは簡単には抜けませんから、正常な状態でも定期的にオーバーホールをする方が断然良いです。
この船外機はシフトの動きは固くなっていませんでしたが、
このようにOリングの隙間に塩が溜まり始めておりました。
Oリングも一部切れていますね。
こういった状態からどんどん悪化していき固着するのです。
不調になる前ににオーバーホールをすることで程度を下げることなくいつまでも良い状態を維持できます。
このグロメットも劣化しますよ~
キャブレターもキッチリ清掃しておきます。
燃料フィルターはゴミ少々。。。
インペラ交換もしておきましょう。
以前にYさんがボルトのグリスアップをしていたので難なく外すことができました。
とはいえ、グリスアップのみだとこのように徐々に塩が進行していきます。
組付け時は塩嚙み防止処理をします。
ギヤオイル交換
白濁はありませんでした。
●エンジンオイル交換
その他、するべき作業をして完了としました。
交換した部品
ガスケット類は写っていないものもあります。
ご利用ありがとうございました。
エンジンが掛かり辛いという現行型のトーハツ2馬力【福岡県行橋市・Oさん&Sさん】