こんにちは、ゴムボくらぶ(@gomubo_club)です
福岡県北九州市Oさんよりトーハツ6馬力のメンテナンス依頼を頂きました。
型式:3JE(MFS6C)
製造年月:27年8月
各部をチェックする
過去の使用頻度はわかりませんが、状態を見ると程度は良いようです。
前進ギヤや後進ギヤではスターターロープが引けないように安全装置が付いています。
インペラ交換
分解前にエンジンを始動してみると検水は出ていましたが、経歴が分からないので使い始めにインペラ交換しておきます。
鬼門である4本のボルトは固着もなく緩みました。
タップを立て直してネジ山を綺麗にしておきます。
内部の汚れをエアーで飛ばしときます。
新しいインペラ取り付けてボルトに耐水グリスを塗って組みます。
ドライブシャフト先端のスプラインには耐熱性のあるグリスを塗ります。
*耐水グリスは耐熱性もあるものが多いのです。
キャブレター清掃
エンジン良好の要、キャブレターの清掃をします。
フロートバルブも外してチェックしましたが問題ありませんでした。
キャブ本体も勿論清掃します。
今回、キャブクリーナーはヤマハのヤマルーブを使いました。
汚れ落としの性能が非常に高いです。
*肌にかかるとヒリヒリするので注意が必要。
エアー経路も綺麗に清掃
燃料フィルターを交換しておきます。
サーモスタット点検
サーモスタットの状態もチェックしておきます。
水路は塩害が少なく良好な状態です。
サーモスタットをお湯に入れて動きを点検してみると問題無く動いてました。
回りのゴムの状態も良かったので点検のみにしておきました。
サーモスタットは外した時点でガスケット交換となります。
ハンドルのブッシュ交換
左右に舵を切った時にやけに遊びが大きいと思ったらハンドル軸のブッシュが切れてます。
ブッシュを2つ交換します
どうして、このようなことになるのかというとグリス切れが原因です。
6馬力は上下、2箇所にグリスニップルが付いていますので2箇所ともグリスアップしておきます。
プラグ交換
プラグは消耗品と割り切って交換しておきます。
アノード交換
アノード交換します。
アノードを固定しているボルトが塩噛みしておりましたが、何とか折らずに外すことが出来たという状態でした。
んがしかし、、、
アノード本体も塩で固着しており外れません。
アノードの固着、結構アルアルなんですよね。
こういった場合、安易に隙間にマイナスドライバーを入れてこじると周囲の塗装が剥げてしまい傷だらけになります。
アノードのネジ山もタップを立て直しておきます。
キリの先に塩てんこ盛り
また固着しないようにボルトとアノード自体にも耐水グリスを塗っておきます。
スターターロープ交換
見た感じ切れそうというわけではなかったのですが、滑りを良くする油分が抜けてしまっており、ロープを引いた時に重かったので交換しておきます。これは結構ストレスになると思います。
交換後は軽くなり快適になりました。
その他に行った作業
稼動部の各部のグリスアップ
エンジンオイル交換
ギヤオイル交換(水分混入無し)
試運転
【冷間始動】チョークを引いてアクセルはSTART位置にて2回始動
【温間始動】アクセルはRESTART位置にて1回始動
【吹け上がり】良好
【検水】良好
*入庫時よりもエンジンの掛かりが良くなりました。
交換した部品
ご利用ありがとうございました。
強力キャブクリーナー
ヤマハ(YAMAHA)のヤマルーブ(YAMALUBE)