ゴムボくらぶです!
福岡県飯塚市のTさんからヤマハ2馬力のメンテナンス依頼をいただきました。
製造年月:17(2017)年05月
型式:6EF(F2B)
では、見ていきましょう!
ヤマハ2馬力・メンテナンス
キャブレターの清掃
分解前にエンジンを掛けてみたところ、アクセルを戻してもきちんと回転数が落ちずアクセルの戻りが悪い状態でした。
この型のヤマハ2馬力のキャブレターはアクセルワイヤーからリンクロットを介してキャブレターへと連結されており、連結部分には遊びがあるという他の2馬力船外機と比べるとちょっと複雑な構造になっています。
新品で購入した当初、あまり調子が良くなかったらしく購入先のマリンショップさんにてn何度か修理をしたと伺っております。
キャブレターを取り外しました。
組付けてあったままの状態を再現しています。
キャブレターとエンジンの間には写真のようにインシュレーター的なものが二つ付いています。
アルミのパーツとプラスチックのパーツですね。
キャブレター組付けの分解図がコチラです↓
お分かりいただけただろうか?
組付けの順番が逆ですね。
キャブレターや周辺パーツはは非常にデリケートです。
正しい組付け順番で確実に取り付けしないとトラブルの元となります。
正式な組付け順番はこうです。
取り外す時にボルトが少し湾曲しながら緩んでいきましたので、違和感を感じていたのですが取り付けボルトが曲がっています。
そして、メス側のネジ山を見ると崩れ掛けています。
不調修理の際に2次エアーを疑ってバカ締めしたのだろうか?
キャブの締め過ぎによる不調は意外とあり、間にプラパーツが入っている場合は特に締め過ぎると不調の原因になります。
そもそも組付け順番が間違ってましたけど。。。
メス側の部分はシリンダーヘッドと一体になっていますのでネジ山が飛んでしまったら大変なことです。
タップで再形成しました。
当然ボルトは交換します。
このショップさんが過去にメンテナンスした船外機がたまに入庫しますが、
驚く状態になっていることがあり残念です。
キャブレターの清掃をしていきます。
ヤマハのキャブレターな内部が複雑になっておりますので、細かい経路も念入りに清掃します。
こういった部分が詰まると始動不良が起こります。
燃料フィルターはゴミ少々でした。
取付けしてリンクロットの調整をしました。
サーモスタットの点検
サーモスタットの点検をしておきます。
ケース内部の水路は結晶も少なく良い状態でした。
サーモスタットOK
エンジン側アノードです。
このぐらいなら清掃でOK(アノード固定ボルトは一度取り外して固着防止をしておきます)
清掃して組付けます。
インペラ交換
インペラも交換しておきましょう。
インペラ変形してました。
新しいインペラは気持ちが良いですね。
シフトのOリングも交換
その他の作業
ペラ周りにPEラインが巻き付いてました。
●ギヤオイル交換
●エンジンオイル交換
●各部グリスアップ
試運転
【冷間始動】チョークを引いて1~2回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
【検水】良好
交換した部品
ご利用ありがとうございました。