ゴムボくらぶです
山口県周南市のNさんからトーハツ2馬力の調子が悪いということで修理依頼をいただきました。
現行型のMFS2Cですが原因不明でエンジンが止まったりと調子が悪いとのことです。
お聞きしている情報によるとチョークを引くと掛かるものの、戻すと止まってしまうとのことです。
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製造年月:2年6月
型式:3BV(MFS2C)
トーハツ2馬力のエンジン不調修理
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修理に取り掛かる前にまず始動してみて不調の症状を確認してみます。
ロープを3回引いたら掛かりましたがやはり
すこぶる不調です!
アイドリングが不安定で回転数がどんどん上がっていきます。
5分ぐらい掛けてたら1760回転まで上昇しました。
アイドリングを下げてみるともっと不安定になりエンストします。
これは明らかにおかしい。
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こいった場合、一番に確認するのがアクセルワイヤーの調整です。
リンクロットがスロットルを押してないか?ということ。
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確認してみると微妙にリンクロットがスロットルを押しています。
どういった状況かと言うとアクセルを0まで戻してもキャブの方は戻ってなく、アイドリング状態になっていないということです。
アクセルワイヤー調整は遊びが少なくシビアです。
最終的にアイドリングを決めた状態でリンクロッドがスロットルを押していない状態に調整しないといけません。
恐らく購入したままだと思いますが何故調整が合っていないのかは分かりません。
きっちり調整します。
キャブレターの清掃
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キャブレターの清掃もしておきましょう。
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ヤマルーブとパーツクリーナーとエアーガンで清掃します。
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微妙にフロート高が合っていない気がしたので調整しました。
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燃料フィルターの点検もしました。
そして、見落としがちなのが燃料ホースの中
ホースの中にも汚れが溜まります。
携行缶の塗料と思われる物が付着していますね。
綺麗に清掃しておきます。
インペラボルトの塩嚙み防止処理
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令和2年製、この年製ならまだ折れることなくインペラボルトを外せるだろうと塩嚙み防止処理をしておくことにしました。
この作業はインペラ交換時、もしくはよほど新しい年製の場合しかしません。
安易に緩めるのは折れる可能性があるので。
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令和2年製でも既にこれだけ塩嚙みしています。
折角緩んだインペラボルトを無駄にしたらアカン。
この機会に塩嚙みしないように処理しておきます。
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まずはボルトを綺麗にして。。。
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相手側も綺麗に!
通常のグリスアップは1回すれば何年先でも大丈夫というわけにはいかず、段々と海水が入り込みグリスっ気をなくしていきますので、定期的な再グリスアップが必須ですが、最近私が行っている塩嚙み防止処理は期間関係なく効果が持続しますので、数年先のインペラ交換まで塩嚙みを心配することなく安心です!
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もちろんスプラインもグリスアップしてから組みますョ。
その他、シフトレバーのグリスアップもやっときました。
アノードの清掃
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アノードは放置しがちな部分ですが、このような状態になっていたら外してワイヤーブラシで磨いてやりましょう。
アノードの固定ボルトも塩嚙みします。
ナット側はロアケースなので折れてしまった場合は後が大変です。
定期的に外してネジ山も清掃することで固着を防げます。
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ちょっとワイヤーブラシで磨けばこの通りです。
試運転
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【冷間始動】チョークを引いて2回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
【検水】良好
今回、交換部品はありません。
ご利用ありがとうございました。
海上で突然圧縮0になったトーハツ2馬力!一体なにが起こった!?【福岡県北九州市・Mさん】