ゴムボくらぶです
福岡県北九州市のUさんからトーハツ2馬力のスターターロープが引けなくなったということで修理依頼をいただきました。
修理箇所以外にも全体的にメンテナンスしていきます。
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製造年月:26年10月
型式:3BV(MFS2B)
では見ていきましょう。
トーハツ2馬力メンテナンス
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スターターロープ、全く引くことができません。
これからバラバラにするわけですが、この状態になるとロアケースは抜けないうえにエンジンも外れません。
数々の難関が待ち受けています。
この状態でどうやってバラすか?
過去、いろんなことを試してスキルアップしてきました。
スキルは財産!
いかに傷を付けずに修理をするか?
ということを私は考えます。
大切な船外機がガチャガチャの傷だらけになって残念な仕上がりしまったら悲しいですからね!
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仕組みを理解し適切な道具を使って適切な作業をすることで目立つような傷を入れることなく外すことができます。
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この機会にインペラも交換しておきます。
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折れそうでヤバイボルトばかりでしたが何とか折らずに無事外すことができました。
よかった~
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こんなに塩は詰まっとります。
次回交換時まで手放しで塩嚙み固着の心配をしなくて良いよう塩嚙み防止施工を行いました。
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インペラボルトは折れなかったものの、クランクケースヘッドのボルトが、、、
折れました。
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折れてしまったものはベストを尽くして何とかします!
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きっちりメンテナンスしておきましょう。
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オイルシール交換
オイルシールにはラバーグリスを塗っておきます。
この部分に使うグリスは耐熱温度がキモです。
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エンジン下ろしている時にできるメンテナンスをやっておきます。
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サーモスタットの点検
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ゴム部分の状態がよくありませんのでサーモスタットは交換しましょう。
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全体的に水路の塩が多いです。
Uさんに塩抜きの時間を伺ってみたところ、キャブに残ったガソリン分だけ塩抜きをしているとのことでした。
ちょっと塩抜き不十分な印象です。
一番理想の塩抜きはアイドリング状態ではなく少しアクセルを開けて回転数を上げます。
そしてエンジンの温度を上げてサーモスタットを開かせて塩抜きをします。
その際、放置はダメでバケツの温度をちゃんと管理しつつ塩抜きを行います。
温度がぬるい程度になっていればサーモスタットは開いており理想です。
ここで気をつけないといけないのは熱い状態にまではしてはいけないということ。
オーバーヒートする可能性がありますからね。
夏と冬ではバケツの温度が上がるまでの時間が違い水温をちょくちょくチェックしながらのとなるので、現実的にはなかなか難しいと思いますがこういっ塩抜きが理想です。
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エンジンを下ろしたタイミングでシフトレバーのオーバーホールをしておきます。
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塩が入ってます。
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グリスっ気はほぼありません。
グリスニップルが無い年製なのでグリスニップルを追加加工してから組み上げます。
その他の作業
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●アノード交換
アノードの固着はわりと多くこのトーハツも固着していました。
アノードは表面が白くなっていたらワイヤーブラシで磨いて綺麗にしておきましょう。
定期的に外すことでアノード・取り付けボルト共に固着防止の効果もあります。
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アノードのネジ山は塩嚙みしていたらタップで再生しておきます。
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ロアケースの固定ボルトも錆が酷かったので交換しました。
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●キャブレターの清掃。
何故かスローのゴムキャップがついていませんでした。
このゴムキャップがないとかぶり気味となり、すこぶる調子が悪くなります。
もちろん取り付けておきました。
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燃料フィルタもゴミが溜まっていますので清掃です。
●タペット調整
●イグナイター調整
●エンジンオイル交換
●ギヤオイル交換
試運転
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【冷間始動】チョークを引いて3回で始動
【温間始動】1回で始動
【吹け上がり】良好
【検水】良好
交換した部品
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ご利用ありがとうございました。